先週の桜花賞で幕を開けたクラシック競走。今週末の18日にはいよいよ皐月賞(GⅠ、中山・芝2000m)を迎える。土曜から日曜にかけて雨予報と、またも道悪競馬となる可能性が高いのは気になるところだが、本稿ではこれまでの戦いぶりをもとに有力馬の戦力分析をお届けする。1回目は事実上の"二強"と評価を蹴受ける昨年の2歳王者ダノンザキッド(牡3歳/栗東・安田隆行厩舎)と、3戦3勝の実績を引っ提げて乗り込んできたエフフォーリア(牡3歳/美浦・鹿戸雄一厩舎)について見ていきたい。
昨年6月の新馬戦(阪神・芝1800m)で2着を3馬身ちぎったダノンザキッドは、約5か月の休養をはさんで臨んだ東京スポーツ杯2歳ステークス(GⅢ、東京・芝1800m)も1馬身1/4差で快勝。続くホープフルステークス(GⅠ、中山・芝2000m)も3番手から抜け出す圧倒的な競馬で制し、2020年度のJRA賞最優秀2歳牡馬に輝いた。
そして今年の初戦、弥生賞ディープインパクト記念(GⅡ、中山・芝2000m)に単勝オッズ1.3倍の1番人気に推されてゲートイン。これまでの3戦よりは後ろ目の中団からレースを進めたが、追い込み切れず3着に敗れてしまった。
この敗戦によって、牡馬クラシックはダノンザキッドで「断然」という評価が崩れ、一気に「混戦」という言葉が浮上するに至ったのである。
しかし筆者は、これでダノンザキッドが主役の座を降りたとするのはあまりにも早計だと考えている。
弥生賞を振り返ってみると、休養明けでやや反応が鈍かったのは確かだが、このレースが1000mの通過ラップが62秒6という先行有利の超スローペースだったことを見逃してはならない。それが証拠に、1着が逃げたタイトルホルダー(牡3歳/栗東・栗田徹厩舎)、2着が2番手を進んだシュネルマイスター(牡3歳/美浦・手塚貴久厩舎)という結果となっており、タイトルホルダーを0秒2上回る上がりを記録したダノンザキッドでも前を捉まえられなかったのは必然であった。
追い切りのあとに行なわれた共同記者会見で川田将雅騎手は、弥生賞に関して訊かれると「結果が伴わずに申し訳なかったのですが、前哨戦の意義はそういうところにあるので、無事に前哨戦を終えられて、ひとつ先に進んだなという思いです」と答え、敗戦をまったく悲観していないことをアピールしている。
これまでの4戦ですべて上がり最速の時計を記録し、弥生賞をひと叩きされて抜群の追い切りを披露したダノンザキッドの評価は揺らいでいない。そう考えるべきではないか。
昨年6月の新馬戦(阪神・芝1800m)で2着を3馬身ちぎったダノンザキッドは、約5か月の休養をはさんで臨んだ東京スポーツ杯2歳ステークス(GⅢ、東京・芝1800m)も1馬身1/4差で快勝。続くホープフルステークス(GⅠ、中山・芝2000m)も3番手から抜け出す圧倒的な競馬で制し、2020年度のJRA賞最優秀2歳牡馬に輝いた。
そして今年の初戦、弥生賞ディープインパクト記念(GⅡ、中山・芝2000m)に単勝オッズ1.3倍の1番人気に推されてゲートイン。これまでの3戦よりは後ろ目の中団からレースを進めたが、追い込み切れず3着に敗れてしまった。
この敗戦によって、牡馬クラシックはダノンザキッドで「断然」という評価が崩れ、一気に「混戦」という言葉が浮上するに至ったのである。
しかし筆者は、これでダノンザキッドが主役の座を降りたとするのはあまりにも早計だと考えている。
弥生賞を振り返ってみると、休養明けでやや反応が鈍かったのは確かだが、このレースが1000mの通過ラップが62秒6という先行有利の超スローペースだったことを見逃してはならない。それが証拠に、1着が逃げたタイトルホルダー(牡3歳/栗東・栗田徹厩舎)、2着が2番手を進んだシュネルマイスター(牡3歳/美浦・手塚貴久厩舎)という結果となっており、タイトルホルダーを0秒2上回る上がりを記録したダノンザキッドでも前を捉まえられなかったのは必然であった。
追い切りのあとに行なわれた共同記者会見で川田将雅騎手は、弥生賞に関して訊かれると「結果が伴わずに申し訳なかったのですが、前哨戦の意義はそういうところにあるので、無事に前哨戦を終えられて、ひとつ先に進んだなという思いです」と答え、敗戦をまったく悲観していないことをアピールしている。
これまでの4戦ですべて上がり最速の時計を記録し、弥生賞をひと叩きされて抜群の追い切りを披露したダノンザキッドの評価は揺らいでいない。そう考えるべきではないか。