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角田裕毅も巻き込まれた「スシ」をめぐる“人種差別”騒動…“親しみを込めた発言”をサッカー解説者が「無害」と擁護

THE DIGEST編集部

2021.06.11

角田に対するラルフ・シューマッハーの発言が波紋を呼んでいる。(C)Getty Images

角田に対するラルフ・シューマッハーの発言が波紋を呼んでいる。(C)Getty Images

 F1第6戦のアゼルバイジャンGPで、スクーデリア・アルファタウリの角田裕毅は予選で初のQ3進出、決勝では自己最高の7位入賞を果たすなど、大きな進歩を遂げた。

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 自身は残り3周での再スタートでポジションを2つ落としたことを悔やむばかりだが、チームのフランツ・トスト代表やホンダのスタッフから賛辞を贈られ、各国メディアからも高評価を得た21歳の日本人ドライバーは、第2戦以降から続いていた苦戦から脱却し、飛躍を遂げるきっかけを掴んだと言えよう。

 課題は残しながらも、ポジティブな週末を過ごした角田だが、そんな彼の与り知らぬところで、騒動が起きていた。

 ドイツの日刊紙『tz』によると、アゼルバイジャンGPの決勝の最中、角田が無線で声を荒げた際に、元F1ドライバーで、現在はスポーツ専門チャンネル『Sky Sports』のコメンテーターを務める“皇帝の弟”ラルフ・シューマッハーがこのやりとりを見て、角田がエンジニアに謝る必要があると主張した後、こう続けた。

「もしこの小さなドライバーが良い結果を出せなかったら、今夜のスシはなしだ」
 
 これは、以前に角田がインタビューで「好物は寿司」と語ったのを知っていたラルフが親しみを込めて語ったということだが、SNSでは「反アジア人の差別発言だ」との指摘を受けることに。これに対し、3月にドイツ・ブンデスリーガ2部の試合で、ハノーファーの室屋成に関する話題で「スシの国」と発言し、後に『Sky Sports』から解雇されたサッカー解説者のヨルク・ダールマン氏が、自身のSNSでラルフの発言は「無害」だと主張するとともに、現在の過剰な反応に対して苦言を呈した。

 この一件は各国の多くのメディアによって報じられることになった他、SNSでは「スシ」発言が日本人に対する差別となるのか否かが改めて議論されたり、ラルフがダールマン氏同様に『Sky Sports』から解雇されるのかどうかに注目が集まったりもしている。彼に対しては、「スシ」だけでなく、身長に関する発言についても「十分に無礼だ」と指摘する声もあり(ドイツ・ケルンの『EXPRESS』など)、「軽率だった」という見方の現地メディアが多いようだ。

 なお、これに対してアルファタウリも角田も、現時点で何も言及していない。

構成●THE DIGEST編集部

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