F1第8戦のシュタイアーマルクGPで10位入賞を果たしたスクーデリア・アルファタウリの角田裕毅。予選での3グリッド降格というアクシデントに見舞われながらも、ピエール・ガスリーが早期リタイアに終わったレースでチームにポイントを持ち帰ったのは、重要なことだったと言えよう。
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「ポイントを取り戻せて嬉しいです。結局のところペナルティーは痛かったですが、先週(フランスGP)からの良いステップを踏み出せました」と自身のSNSで今レースをポジティブに振り返るも、一方で21歳のルーキーはレース後のインタビューやチーム公式サイトでのリリースでは「7~9位の可能性もあった」と悔しさを隠していない。
無線でのチームとのコミュニケーションに問題があり、タイヤを消耗してレースに支障を来したことを明かすなど、今後に向けての課題が幾つかあることを指摘した角田。フェルナンド・アロンソら前の車に迫りながらも、最後まで抜くことができなかったことも反省材料のひとつかもしれないが、ドライビングにおいては、車のポテンシャルの一部を可能な限り引き出していたと言えるだろう。
その証のひとつとして、この日本人ドライバーが今レースの最高速度を記録したことが挙げられる。ブラジルの総合メディア『terra』によれば、ホンダ・パワーユニットを駆る彼はターン4から170メートルの位置に設置された計測ポイントで時速326.9キロを弾き出して20人中のトップに立っている(予選では314.4キロで12番手)。
ちなみに2位以下は、325.2キロのダニエル・リカルド(マクラーレン)、323.3キロのキミ・ライコネン(アルファロメオ)、322キロのシャルル・ルクレール(フェラーリ)とアントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)……と続く。優勝したマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は309.1km、2位のルイス・ハミルトン(メルセデス)は311キロ、3位のヴァルテリ・ボッタス(メルセデス)は308.3キロだった。
最高速度が順位にそのまま反映されるものでないことは、今回の各ドライバーの結果を見れば明らかであり、それぞれの方針やセッティングの違い、そしてレース状況の違いもあるため、このランキングがマシン性能はともかく、ドライバーの優劣を示すことはない。ただ、角田の強みである「踏めるところでは踏んでいく」積極的なドライビングが、この数値からも表われているとは言えるかもしれない。
1周、そしてレースを通してどれだけ車のポテンシャルを引き出せるかが重要だが、今GPでは各セッションをミスなく乗り切り、安定したドライビングを見せた角田は、この先、いかなるパフォーマンスを披露してくれるだろうか。アルファタウリのフランス・トスト代表が「信じられない速さ」と評したルーキーによる、様々な記録も期待したいところだ。
構成●THE DIGEST編集部
【関連動画】「不必要に邪魔をした」角田がボッタスの進路を塞ぎ…3グリッド降格処分と判定された実際のシーン
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「ポイントを取り戻せて嬉しいです。結局のところペナルティーは痛かったですが、先週(フランスGP)からの良いステップを踏み出せました」と自身のSNSで今レースをポジティブに振り返るも、一方で21歳のルーキーはレース後のインタビューやチーム公式サイトでのリリースでは「7~9位の可能性もあった」と悔しさを隠していない。
無線でのチームとのコミュニケーションに問題があり、タイヤを消耗してレースに支障を来したことを明かすなど、今後に向けての課題が幾つかあることを指摘した角田。フェルナンド・アロンソら前の車に迫りながらも、最後まで抜くことができなかったことも反省材料のひとつかもしれないが、ドライビングにおいては、車のポテンシャルの一部を可能な限り引き出していたと言えるだろう。
その証のひとつとして、この日本人ドライバーが今レースの最高速度を記録したことが挙げられる。ブラジルの総合メディア『terra』によれば、ホンダ・パワーユニットを駆る彼はターン4から170メートルの位置に設置された計測ポイントで時速326.9キロを弾き出して20人中のトップに立っている(予選では314.4キロで12番手)。
ちなみに2位以下は、325.2キロのダニエル・リカルド(マクラーレン)、323.3キロのキミ・ライコネン(アルファロメオ)、322キロのシャルル・ルクレール(フェラーリ)とアントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)……と続く。優勝したマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は309.1km、2位のルイス・ハミルトン(メルセデス)は311キロ、3位のヴァルテリ・ボッタス(メルセデス)は308.3キロだった。
最高速度が順位にそのまま反映されるものでないことは、今回の各ドライバーの結果を見れば明らかであり、それぞれの方針やセッティングの違い、そしてレース状況の違いもあるため、このランキングがマシン性能はともかく、ドライバーの優劣を示すことはない。ただ、角田の強みである「踏めるところでは踏んでいく」積極的なドライビングが、この数値からも表われているとは言えるかもしれない。
1周、そしてレースを通してどれだけ車のポテンシャルを引き出せるかが重要だが、今GPでは各セッションをミスなく乗り切り、安定したドライビングを見せた角田は、この先、いかなるパフォーマンスを披露してくれるだろうか。アルファタウリのフランス・トスト代表が「信じられない速さ」と評したルーキーによる、様々な記録も期待したいところだ。
構成●THE DIGEST編集部
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