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「辛くて苦しい日々を凝縮したような1日でした」柔道男子73キロ級の大野将平が歓喜の五輪2連覇!【東京五輪】

THE DIGEST編集部

2021.07.26

5年間の辛い戦いの末に2度目の金メダルを獲得した大野。(C)Getty Images

5年間の辛い戦いの末に2度目の金メダルを獲得した大野。(C)Getty Images

 7月26日、日本武道館にて行なわれた東京オリンピック柔道で、男子73キロ級の大野将平(旭化成)が決勝戦でラシャ・シャフダトゥアシビリ(ジョージア)と対戦。延長戦の末に優勢勝ちで、2016年のリオデジャネイロ五輪に続く2連覇を達成した。

 初戦となる2回戦から3試合連続での1本勝ち。ツォグトバータル・ツェンドチル(モンゴル)との準決勝では、延長戦の末に小外掛け技ありの優勢勝ちで決勝に進出していた大野。

 過去2度勝利し、相性が良いとされていたシャフダトゥアシビリを相手に、決勝でも貫禄勝ちを見せるかに思われたが、いい形を作る大野に対し、シャフダトゥアシビリがそれを巧みにかわす形で延長戦に突入。

 手に汗握る攻防が繰り広げられる中、指導を2つ取られて後がなくなりながらも、冷静さを欠かなかった大野が、渾身の技ありを決めて勝利を手にした。
 
 勝った瞬間には天井を見上げ、畳を降りてからようやく笑顔を見せた大野は、インビューで「リオデジャネイロを終えて、苦しくて辛い日々を凝縮したような、そんな1日の戦いでした」と、死闘の数々を振り返る。

 絶対王者として活躍に期待が寄せられていた大野だが、当の本人は「自分の中では悲観的な思いしかなくて、不安でいっぱいな日々を昨年から過ごしてきた」と告白。そんな中での勝利を喜びつつ、「この1日で(それが)報われたとは思っていませんし、まだ私の柔道人生は続いていくので、今後も”自分を倒す稽古”を継続してやっていきたいです」と、将来に向けた意気込みを見せた。

 また、『正しく組んで、正しく投げる』と、これまで追求してきた伝統的な柔道への姿勢について問われると「後半は厳しい戦いが続いて、オリンピックという場で理想を体現することの難しさを感じましたし、自分自身まだまだだなと思いました」とコメント。

 さらに、難しい状況下で開催された今大会については「賛否両論あることは理解しています。ですが、我々アスリートの姿を見て、何か心が動く瞬間があれば光栄に思います。まだ男女混合団体がありますが、そこまで気を引き締めて取り組みたいと思います!」と力強く語った。 

構成●THE DIGEST編集部

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