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ハンガリーGPでグリッド上にハミルトン1台の珍事!「もし無人だった場合は?」との疑問にレースディレクターの答えは?

THE DIGEST編集部

2021.08.04

ハミルトン以外の全車がタイヤ交換のためにピットに入っため、赤旗中断後はひとりだけのスタートとなった。(C)Getty Images

 F1第11戦のハンガリーGPは大波乱の展開の末に、アルピーヌのエステバン・オコンが初優勝を遂げるという、予想外の結末を迎えた。

 ウェットコンディションでのスタート直後にメルセデスのヴァルテリ・ボッタスがランド・ノリス(マクラーレン)に背後から追突したのを皮切りに、多重事故が起こっていきなり4台が消え、さらにマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は空力パーツに大きなダメージを受けて戦闘力が半減。これで無傷のルイス・ハミルトン(メルセデス)が楽勝と思われたが、チームがタイヤ選択を誤ったことで、最後尾からの追撃を余儀なくされることとなり、まさにレースは混沌を極めた。

 アルピーヌの勝利だけでなく、ウィリアムズ勢がダブルポイントを果たすなど、新鮮な光景が多く見られた今GPだが、なかでも注目を浴びたのが赤旗中断から再スタート時、ハミルトン以外の全車がタイヤ交換のためにピットに入った場面だ。これにより、グリッド上にはハミルトンだけが並び、ひとりだけのスタートとなった。
 
 ファンからは、ミシュラン勢のボイコットにより、ブリヂストン勢6台(フェラーリ、ジョーダン、ミナルディ)だけがグリッドにつき、観客のブーイングの中でレースを行なった2005年アメリカGPを思い起こさせるとの声が多く上がったが、同時に浮上したのが、「もしハミルトンもピットに入っていたら、スタートはどうなっていたのか?」という疑問だった。

 これについて、F1レースディレクターのマイケル・マシが言及。彼によると、それでも通常通りの手順でレースはスタートされるとのこと。最後の車がピットに入ったところで、スタートのシグナルが点灯し、5つのレッドライトがブラックアウトすると、ピット出口のシグナルがグリーンとなり、レーンに並んだ各車が順にコースに戻っていくということである(英国の専門メディア『THE RACE』より)。

 こういったことが起こる可能性について、マシは前例のないこととして、「誰も予測できなかった」と語り、各チームのスポーティングディレクターからは様々な意見が寄せられたことを明かすとともに、今後、こうしたケースに対するレギュレーションの見直しについても検討する可能性を示唆している。

 今回に関しては、「珍しいものが見られた」というお得感があり、またハミルトンがすぐにピットに入ったことでレース自体も楽しめるものとなったが、こういった場面が見られるのは今回が最後になるのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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