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高梨沙羅の“最大のライバル”、ルンビが北京五輪から涙の撤退。前回女王が体重管理の苦悩を激白「全てを台無しにした」

THE DIGEST編集部

2021.10.10

前回五輪女王のルンビが、北京五輪を控える今季を欠場すると地元メディアで発表した。(C)Getty Images

前回五輪女王のルンビが、北京五輪を控える今季を欠場すると地元メディアで発表した。(C)Getty Images

 ノルディックスキー・ジャンプ女子で2018年の平昌五輪で金メダルに輝いたマーレン・ルンビ(ノルウェー)が、北京五輪が控える今季を欠場すると発表した。

 17-18シーズンから3季連続でW杯総合優勝(年間王者)を獲得するなど、日本のエース高梨沙羅の前に立ちはだかってきたルンビ。ノルウェーの国営放送『NRK』のインタビューで「今の体重は非常に重いです。欠場が最善の選択だと思うし、無理やり体重を減らすのではなく、自分の身体をいたわりながら減量したい」と涙ながら答え、こう続けた。

【画像】ダンス番組に出演した際のドレス姿のルンビをチェック

「私の身体は最近自然に変化した。北京五輪のトップレベルで戦うために何かを犠牲にすることは望まない。むしろ長いキャリアのジャンパーになりたいので、今季は難しかった」

 浮力を最大限に利用して距離を競う同競技は、スキー板が長くかつ軽量の選手が有利とされる。以前は浮力を生み出すため過剰なまでの減量を試みる選手がいたため、それを防止するためBMIのルールが設けられた。

 BMI21%以上であれば、身長の145%の長さの板を使用できるが、下回る選手はBMIに準じて板の長さも短くなる。つまり絶妙な体重加減の維持が、パフォーマンスを大きく左右するスポーツなのだ。
 
「これまでは一度も問題でなかった」と若い時は体重管理に苦労しなかったと強調した27歳。戦わずして五輪女王の座を明け渡すことを余儀なくされ、「あまりにも早く体重に悩まされ、そして全てを台無しにした」と悔やんだ。

 昨シーズンは世界選手権のラージヒルで優勝を飾ったが、実はその時も体重に問題が生じており、直前にジャンプ膝と医師により診断されていたのだ。「昨シーズンは大変だったけど、幸運なことに目標を達成出来た。キャリアの中でも最高の経験のひとつだった」と振り返ったルンビだが、すでに前を向いている。

「本当にもっとスキーをしたい。戻ってくるのに時間を費やす必要があるけど、これが良い解決法です」

 前回女王の不在が決まった北京五輪。その大舞台で昨季ワールドカップで歴代最多60勝を手にした高梨は悲願の金メダルを勝ち取れるだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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