2015年以来、F1での第4期活動を続けてきたホンダだが、昨秋に撤退を発表。今季は有終の美を飾るべく、これまで以上に気合の入った活動でレッドブルをサポートし、現在はチャンピオンシップ争いでメルセデスと熾烈な戦いを展開している。
本来であれば日本GPの開催が予定されていた先々週末のトルコGPでは、レッドブルとアルファタウリが特別なカラーリングやメッセージ(日本語で「ありがとう」)の掲出を施した車で活躍。予選では4台ともにQ3に進出し、決勝では優勝こそヴァルテリ・ボッタスに奪われるも、マックス・フェルスタッペン、セルジオ・ペレスが表彰台に立ち、ピエール・ガスリーも6位入賞、角田裕毅は14位に終わるもルイス・ハミルトンを8周にわたって抑え込むなど良さを見せるなど、それぞれが並々ならぬ高い士気を持って、見せ場を作った。
これに満足感を示した田辺豊治テクニカルディレクターが「残すはアメリカ大陸と中東での6戦のみになりました。最高の形でシーズンを終えられるよう、ここからも全力でレースに挑んでいきます」と語ったように、ホンダのF1での時間も終焉に向けてそろそろカウントダウンが開始される時期になってきた。
マクラーレンとのジョイントが期待された結果を残せなかったホンダを、2018年からパワーユニット(PU)サプライヤーとして迎え入れ、以降は重要なパートナーとして歩んできたトロロッソ(現アルファタウリ)のフランツ・トスト代表は、ホンダがF1撤退の決断を下すまでの経緯を明かしている(オランダの専門メディア『RN365』より)。
「ホンダ経営陣や取締役会を代表して話すことはできないが、これから先もF1で積極的に活動し続けたいと考えているスタッフやマネジャーは、ホンダの中にたくさんいた。その一方で、別の方向に進みたいという者も同じぐらいいた」
ホンダは先日、来季以降もレッドブル・グループのPU製造会社「レッドブル・パワートレイン」をサポートし続けることになると発表。とりわけ新たな動きが始まる来季は、積極的に関与することになるという。トスト代表も「当面の間、ホンダとレッドブルの間には緊密な協力関係が保たれるだろう」と語り、エンジンプログラムを完全に引き継ぐまで、この関係は途切れることはないとしている。
ホンダは今回の撤退の理由に「カーボンニュートラル実現も含めた会社の方針転換」を挙げており、今後のF1復帰はないと見る者は少なくないが、『RN365』は「将来の勝利と成功のために、ホンダとレッドブルは将来のF1復帰について、すでに話し合っている」と報道。ただ、トスト代表は「(ホンダのF1復帰が)実現するかどうかは分からない。現時点で、彼らは“スポーツ”を止めることを決めた。将来、何が起こるかは、その時になれば我々はそれを知ることになる」と語るに止めた。
世界最高峰レースにおいて、これまで多くの喜びや夢を提供してきたホンダが、この先、F1とどのような関係を構築していくのか。モータースポーツファンならずとも、非常に興味深いところだ。
構成●THE DIGEST編集部
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本来であれば日本GPの開催が予定されていた先々週末のトルコGPでは、レッドブルとアルファタウリが特別なカラーリングやメッセージ(日本語で「ありがとう」)の掲出を施した車で活躍。予選では4台ともにQ3に進出し、決勝では優勝こそヴァルテリ・ボッタスに奪われるも、マックス・フェルスタッペン、セルジオ・ペレスが表彰台に立ち、ピエール・ガスリーも6位入賞、角田裕毅は14位に終わるもルイス・ハミルトンを8周にわたって抑え込むなど良さを見せるなど、それぞれが並々ならぬ高い士気を持って、見せ場を作った。
これに満足感を示した田辺豊治テクニカルディレクターが「残すはアメリカ大陸と中東での6戦のみになりました。最高の形でシーズンを終えられるよう、ここからも全力でレースに挑んでいきます」と語ったように、ホンダのF1での時間も終焉に向けてそろそろカウントダウンが開始される時期になってきた。
マクラーレンとのジョイントが期待された結果を残せなかったホンダを、2018年からパワーユニット(PU)サプライヤーとして迎え入れ、以降は重要なパートナーとして歩んできたトロロッソ(現アルファタウリ)のフランツ・トスト代表は、ホンダがF1撤退の決断を下すまでの経緯を明かしている(オランダの専門メディア『RN365』より)。
「ホンダ経営陣や取締役会を代表して話すことはできないが、これから先もF1で積極的に活動し続けたいと考えているスタッフやマネジャーは、ホンダの中にたくさんいた。その一方で、別の方向に進みたいという者も同じぐらいいた」
ホンダは先日、来季以降もレッドブル・グループのPU製造会社「レッドブル・パワートレイン」をサポートし続けることになると発表。とりわけ新たな動きが始まる来季は、積極的に関与することになるという。トスト代表も「当面の間、ホンダとレッドブルの間には緊密な協力関係が保たれるだろう」と語り、エンジンプログラムを完全に引き継ぐまで、この関係は途切れることはないとしている。
ホンダは今回の撤退の理由に「カーボンニュートラル実現も含めた会社の方針転換」を挙げており、今後のF1復帰はないと見る者は少なくないが、『RN365』は「将来の勝利と成功のために、ホンダとレッドブルは将来のF1復帰について、すでに話し合っている」と報道。ただ、トスト代表は「(ホンダのF1復帰が)実現するかどうかは分からない。現時点で、彼らは“スポーツ”を止めることを決めた。将来、何が起こるかは、その時になれば我々はそれを知ることになる」と語るに止めた。
世界最高峰レースにおいて、これまで多くの喜びや夢を提供してきたホンダが、この先、F1とどのような関係を構築していくのか。モータースポーツファンならずとも、非常に興味深いところだ。
構成●THE DIGEST編集部
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