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格闘技・プロレス

「イノウエよりも上ではない」4団体統一王者・カネロへの評価にメキシコ人記者が反論!「本当の実力以上に評価されている」

THE DIGEST編集部

2021.11.09

井上(右)とカネロ(左)。ともに世界屈指ファイターだけに甲乙つけがたいが……。(C)Getty Images

井上(右)とカネロ(左)。ともに世界屈指ファイターだけに甲乙つけがたいが……。(C)Getty Images

 史上7人目の快挙を達成した英雄に、母国から思わぬ非難が飛んでいる。

 批判の的となったのは、現地時間11月6日、アメリカ・ラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナで行なわれた世界スーパーミドル級4団体王座統一戦12回戦で、4団体統一を果たしたカネロことWBAスーパー&WBC&WBO王者のサウル・アルバレス(メキシコ)だ。

 キャリア21戦無敗だったIBF王者カレブ・プラント(アメリカ)を力でねじ伏せた。序盤から主導権を握りながらも11回まで粘られたカネロだったが、最後は怒涛のラッシュから2度のダウンをもぎ取り、決着をつけたのである。

 WBA、WBC、IBF、WBOスーパーミドル級チャンピオンとなり、「誰もが認める王となった」(英スポーツ専門ラジオ局『talkSPORT』)。しかし、そんなカネロのパフォーマンスに異論を唱える人物がいる。米スポーツ専門放送局『ESPN』のメキシコ人ジャーナリスト、デイビット・ファイテルソン氏だ。
 
 かねてからカネロの実力を疑問視していたファイテルソン氏は、今回のKO劇に対しても「スーパーミドル級での4団体統一は大きな成果だ」と前置きしたうえで、「私の考えではカネロは世界最高のボクサーではない」と手厳しい評価を下した。

「彼は本当の実力以上に評価されている。たしかに素晴らしいボクサーのひとりだが、テレンス・クロフォードやエロール・スペンス、ナオヤ・イノウエよりも上を行く選手ではない」

 日本が世界に誇る“モンスター”の名を引き合いに出し、カネロの実力を糾弾したファイテルソン氏は、米老舗『The Ring』などのパウンド・フォー・パウンド(PFP)で1位に選出されている事実にも反論を並べた。

「もちろん敬意はある。だが、彼がPFPで世界最高のボクサーであるとは思えない。本来は試合数やタイトルの数で決まるわけではないはずなんだ。あらゆる面で誰よりも完璧でなければ意味がない。それはカネロではないんだ。今日の苦しんだ試合内容はそれを表している」

 そのキャリアをみてもカネロがボクシング史に残る強さを誇るのは言うまでもない。それだけにファイテルソン氏から“ケチ”にメキシコの英雄は何を想うだろうか。

構成●THE DIGEST編集部
【動画】「ボコンッ」。衝撃の打撃音が鳴ったカネロの圧巻KOシーン
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