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バレーボール

ミラノが今季初の連敗…。いまだ本領を発揮できぬ石川祐希。それでも観客は日本の至宝の真価に期待

THE DIGEST編集部

2021.11.15

アタック8、ブロック1の9得点で試合を終えた石川祐希。しかし、そのパフォーマンスは本調子と呼べるものではなかった。(C)Lega Pallavolo Serie A

アタック8、ブロック1の9得点で試合を終えた石川祐希。しかし、そのパフォーマンスは本調子と呼べるものではなかった。(C)Lega Pallavolo Serie A

 現地時間11月13日、バレーボールのイタリアリーグ セリエA2021-22レギュラーシーズン第6節が行なわれ、男子日本代表の石川祐希が所属するアリアンツ・パワーバレー・ミラノがシル・セーフティ・ペルージャとアウェーで対戦。セットカウント3-0(25-20、25-19、25-12)で敗れて今シーズン初の連敗を喫した。

 この日、ペルージャの本拠地パーラバルトンには、収容人数の50パーセントにあたるおよそ2000人の観客が入場。ミラノはチームバスで450キロメートルの長距離を移動して、試合開始の1時間ほど前に会場入りした。

 昨シーズン王者クチーネ ルーベ・チヴィタノーヴァと対戦した前節では黒星に終わったものの、内容は決して悪くなかったミラノ。なんとか結果につなげたいこの試合で、石川は先発で起用された。

 第1セットで石川は自身1本目の攻撃をブロックに阻まれるが、サービスで相手守備を崩して連続ポイントに貢献する。リードを保って突入した中盤に、再びブロックに捕まると次の一打はアウト。続くフランス代表ジャン・パトリーのアタックもコートを外れ、逆転を許してしまう。

 その後、石川はブロックの間を抜くクロスやペルージャ・サポーターが思わずうなだれた高い打点からのストレート、さらには1枚ブロックを成功させで奮闘。ミラノは終盤まで粘るが、ウクライナ代表オレフ・プロツニスキーのエースなどで突き放されてこのセットを取り逃した。
 同じ展開で第2セットも奪われたミラノは、プロツニスキーの3連続エースを含む強力なサーブに苦戦。5連続失点でスタートした第3セットも、途中に石川らしいレフトからの切れのあるクロスなどで追い上げを試みるも、サーブミスが続き流れをつかめない。

 そんなミラノとは対照的に、ペルージャはイタリア代表ロベルト・ルッソがエース2本を含む効果的なサーブでリードを広げると、最後はポーランド代表ウィルフレド・レオンのエースが決まり試合終了。安定感と破壊力を備えたサーブに加え、経験を積んだセッターの技術が生み出す決定力の前にひれ伏す形となった。

 石川は第1セットで5得点を挙げたが、第2セットは1得点のみ。9得点(アタック8、ブロック1)で試合を終えた。まだ本領を発揮できていないものの、バレーボールを熟知する世界最高峰リーグのファンたちは、本来の背番号「14」はこんなものではないことを理解している。

 その証拠に、試合後に子どもから大人まで男女を問わず、「ユーキ! ユーキ!」と声を上げながら、並んで写真撮影しようとコートサイドに殺到していたのは、ペルージャのサポーター。彼の実力は、対戦相手のサポーターをも魅了しているようだ。

 ミラノは次戦の第7節、連敗ストップをかけてホームでヴェローナ・バレーと対戦する。(日本時間22日午前1時開始予定)。

構成●THE DIGEST編集部

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