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朝日杯FSを制したドウデュースは「手のかからない馬」と武豊騎手も太鼓判。皐月賞までクラシック戦線を引っ張る存在に

三好達彦

2021.12.21

ハイレベルなレースを制したドウデュース。武豊騎手は「道中のリズムも良かったし、いいポジションに収まったなと思いました」と振り返った。写真:産経新聞社

ハイレベルなレースを制したドウデュース。武豊騎手は「道中のリズムも良かったし、いいポジションに収まったなと思いました」と振り返った。写真:産経新聞社

 12月19日、2歳のマイル王を決定する朝日杯フューチュリティステークス(GⅠ、阪神・芝1600m)が行なわれ、単勝3番人気のドウデュース(牡2歳/栗東・友道康夫厩舎)が、1番人気のセリフォス(牡2歳/栗東・中内田充正厩舎)を半馬身抑えて優勝。3着には4番人気のダノンスコーピオン(牡2歳/栗東・安田隆行厩舎)が入り、2番人気のジオクリフ(牡2歳/美浦・木村哲也厩舎)は5着に敗れた。

 レベルが高く、激烈な一戦だった。

 カジュフェイス(牡2歳/栗東・森田直行厩舎)の逃げでレースが口火を切ると、セリフォスは先行集団の後方となる5番手あたりを進み、ドウデュースやダノンスコーピオンはそれを見る中団を追走。ダッシュが鈍かったジオクリフは馬群の後方、13~14番手付近を進んだ。

 1000mの通過ラップは58秒3のハイペース。それでも緩みのない流れをキープしながら馬群は直線へ向き、追い比べの態勢に入った。
 
 先団の馬たちが粘ろうとするが、やはり前半のハイペースが堪えて脚色が鈍る。そこで外目から脚を伸ばしたセリフォスが抜け出して先頭に立つが、さらにその外から猛追してきたのがドウデュース。セリフォスも懸命に抵抗し、2頭が馬体を併せての叩き合いとなったが、最後はドウデュースがグイっと半馬身抜け出して、デビューから3連勝で栄光のゴールへ駆け込んだ。

 鞍上の武豊騎手にとっては、2019年の菊花賞(ワールドプレミア)以来、約2年ぶりのGⅠ勝利。またこの勝利で、JRA・GⅠの完全制覇までホープフルステークスの一つを残すのみとなった。

 ドウデュースを馬場状態の良い外からの差し切りという見事な手綱さばきで勝利へと導いた武騎手は、「基本的に手のかからない馬。道中のリズムも良かったし、いいポジションに収まったなと思いました。手応え良く直線へ向いてくれたので、あとは『頑張ってくれ!』という感じでしたね。相手もしぶとかったですが、最後まで一所懸命に走ってくれました」と、相棒の内容が濃いレースぶりを称賛した。
 

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