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フィギュア

「去年の2位とは全然違う」FDで巻き返しにかけた“かなだい”、悔しさ尽きず! 北京五輪代表については「ポジティブに」【全日本フィギュア】

熊 介子(THE DIGEST編集部)

2021.12.25

会場から惜しみない拍手が送られた村元・高橋組。写真:塚本凜平(THE DIGEST写真部)

会場から惜しみない拍手が送られた村元・高橋組。写真:塚本凜平(THE DIGEST写真部)

 12月25日、さいたまスーパーアリーナでフィギュアスケートの全日本選手権が3日目を迎え、アイスダンスのフリーダンス(FD)が行なわれた。

 リズムダンス(RD)で転倒し、63・35点で2位発進となった村元哉中・高橋大輔組は、『ラ・バヤデール』をクリスマスのカラーリングを意識した衣装で演技した。息の合った演技をみせ、リフトやツイヅルもそろえ、FDでは小松原組を上回る112・96点を叩き出したが、総合176・31点で、小松原組の178・17点に、わずか1・86点及ばなかった。

 演技を終えてメダリスト会見に出席したふたり。高橋は「ミスはあったし、昨日は練習で全くうまくいかなくて心配していたけど、良い演技ができた」と語り、村元は「今日のFDは本当に、”かなだい”の世界を思う存分表現したいという思いが強かった。細かいミスは全然気にならず、すごく気持ちよく滑れた。いい自分たちへのクリスマスプレゼントになった」と述べた。

 ただ、悔しさは残る。「去年の(全日本の)2位と今年の2位は全然違う」という。

 昨シーズンにアイスダンスに転向した高橋は、「去年よりも、いろいろと準備してきたなかでの2位なので、より一層悔しいという部分がある。ただ、経験値も少ないなかで、着実に成長はして、レベルアップはしている。とても悔しいが、自分たちの成長は感じる。それは誇りにしたい」と振り返った。

【全日本フィギュアPHOTO】“かなだい”が『ラ・バヤデール』を鮮やかなクリスマスカラーの衣装で華やかに舞う!
 また、村元は「大ちゃんは、それこそシングルからアイスダンスに転向して、”超進化”していると思う。2シーズン目でここまでこれたというのは本当にすごいこと。それに、まだ進化中」とパートナーに賛辞を送った。

 北京五輪に派遣できるアイスダンスは1組のみ。村元・高橋組は優勝を逃したとはいえ、可能性は残っている。日本スケート連盟の五輪代表を選考する4つの基準のうち、今シーズン世界ランク最上位、かつ国際スケート連盟が認める今シーズン最高得点の最上位という2つを村元・高橋組が満たし、残る全日本の最上位、世界ランク最上位の2つを小松原美里・尊組がクリアしているという状態だ。

 村元は「ポジティブに、もし選んでいただけたらうれしい」と語り、高橋は「蓋を開けるまで分からない状態なので、考えないようにして。今はポジティブに(発表の)明日まで過ごそうと思う」とコメント。去り際には報道陣に「メリークリスマス」とあいさつを送り、会見場を後にした。

 北京五輪代表は、26日の男子シングル、フリースケーティングの協議が終了後に発表される。

取材・文●熊 介子(THE DIGEST編集部)

【全日本フィギュアPHOTO】RD2位発進の村元哉中・高橋大輔組が、逆転を狙って挑むFDの衣装で公式練習に登場!

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