世界屈指のトライゲッターは、ブランクを感じさせない鮮烈なデビューを飾った。
　
　１月８日に開幕した日本ラグビーの新リーグ「リーグワン」。開幕戦では、NTTコミュニケーションズ シャイニングアークス東京ベイ浦安が、コベルコ神戸スティーラーズに24－23で競り勝った。

　この試合で強烈な印象を残したのは、NTTコミュニケーションズに今季加入したFBイズラエル・フォラウだった。前半12分にチーム初のトライを挙げると、更にスタジアムを沸かせたのは後半36分。SOオデレ・ブラックからのキックパスに反応すると、驚異の跳躍力でディフェンス２人との空中戦を制し、決勝トライを挙げた。

　チームを勝利に導くこのパフォーマンスを海外メディアも注目した。英紙『The Daily Mirror』 は、「決定的な２つのトライを決め、目覚ましいスタートを切った」と評価した。
  　代表通算73キャップを誇るも、2019年にSNS上で同性愛者への嫌悪感を示し、オーストラリアラグビー協会を追放されたフォラウ。３年近く離れていた15人制への復帰戦で見せた圧巻のプレーに、同メディアは絶賛を止めなかった。 

「1000日以上ラグビーユニオンから遠ざかっていた中、大きな成功とともに日本でのキャリアをスタートさせた。かつて彼が世界最高のエリートの一人とみなされていた理由をファンが思い起こすのに、時間はかからなかった」

　世界最高峰のスーパーラグビー・ワラターズでは、歴代最多の60トライを挙げているフォラウ。今後も日本のラグビーファンに、ワールドクラスの得点力を見せてくれることだろう。

構成●THE DIGEST編集部