RIZINの榊原信行CEOが１月11日、RIZINの公式YouTubeチャンネルで、波紋を広げ続けている“八百長問題”について、見解を述べた。

　騒動となっている「RIZIN.33」のシバターvs久保優太戦の件に関して、「両選手に冷静にヒアリングをして、契約書に基づいて、弁護士とも話をして、しっかり出し切る形がいいかなと。この10日間、しっかり色々なことを精査した上で話をさせていただきたい」とコメントした。

　榊原CEOは、絶対に伝えたいこととして、「2015年にRIZINを立ち上げて、６年になります。志の高い選手たちとその舞台を支えてくれるファン、スポンサー、メディアの皆さんとともに作り上げてきたRIZIN。天地天命に誓って“八百長”なんてものは一試合もないです。自分の人生かけて、命かけて約束してもいい……ありえない。100パーセント、全部リアルファイトです」と強く訴えた。

　また、試合前にシバターからは、「体調が悪く、試合に出たくない」と聞いていたと報告。「格闘家であると同時に“炎上系ユーチューバー”であるということを理解しておくべきだった」と振り返った。一方で、アスペルガー症候群であることを公表している久保については、「純粋でピュアな人。嘘をつかれていると分からずに、怪我をするのがこわいと言っていたシバターの言葉を受け止めてしまったのではないか」と説明した。

　また、シバターの戦術については「品性下劣だし、スポーツマンシップに則る気がない」と発言するも、「勝つために手段を選ばずに相手の弱いところをつく、ルールギリギリのところをつくというのは、プロの世界では他の競技においてもあることだ」と擁護した。
  　この騒ぎを起こした久保、シバター両選手に関しては「処分するという考えは全くない」ときっぱりと表明。「切り捨てるとか、一方的に彼らに責任を押し付けることで事が収まるものではない」と意見を述べた。

　そして、「無気力な試合をしてはいけない、八百長をしてはいけない」という規定は、以前からあるし罰則もあったが、「コミュニケーションを取ることに対しての規定はなかった」と打ち明けた。今後については、「選手間同士、選手のセコンド、関係者で直接連絡を取り合うことは絶対に禁止をする。今後は、契約書の中に取り入れていきたい」と対策を明かした。

　最後に、「すべてを受け入れる覚悟が必要だな。これからも物議を醸すかもしれないけど、いろんな形で話題性のあるカードを組む。みんなを魅了していけるように今年も冒険をするし、チャレンジをしていきたい」と意気込みを語っている。

構成●THE DIGEST編集部