渦中の人物が地元メディアのインタビュー取材に応じた。北京五輪・スキージャンプ混合団体で、日本の高梨沙羅をはじめ5人の女子選手に対してスーツ規定違反とジャッジし、失格処分としたアガ・ボンチフスカ審判員だ。
2月7日に行なわれた同競技で、日本の第1ジャンパーとして登場した高梨。着用したスーツの太もも周りが2センチ大きかったとされ、ポイントが無効になった。だが、その後も違反者が続出する異例の事態に発展。女子ノーマルヒルで銀メダリストを獲得したカタリナ・アルトハウス(ドイツ)にシリエ・オプセット、アンナ オーディン・ストロム(ともにノルウェー)、ダニエラ イラシュコ・シュトルツ(オーストリア)と合計5選手、いずれも女子選手に厳しい裁定が下されたのだ。
今大会の女子ジャンプ競技において、マテリアルコントロール(道具の規定チェック)の責任者を務めていたのが、国際スキー連盟(FIS)の役員でもあるボンチフスカ氏だ。現地水曜日、すでに母国ポーランドに帰国していた同氏を地元メディア『Super Express』が直撃した。
インタビュアーに「あっという間に世界的な有名人になりましたね」と振られると、「インターネットの情報を見ないようにはしていますが、どうしても友人や家族から話が伝わってくる。酷い嵐のようです」と訴え、「とりわけ失格処分となった国々から厳しい意見が出ていると推測します」と答えた。
そのうえで、日本代表チームが示した真摯なリアクションに対して「日本人は文句のひとつも言わない。間違いを認め、ちゃんと謝罪をしてくれます。これ以上なんら問題にはならないだろうと思います」とコメント。一方でドイツなど他の3か国に関しては、「日本とは状況が違います。彼らは結果を引き出すために、なにが起こったのかを徹底的に問い詰めます。それはとても感情的なものなのです」と説明した。
ドイツ代表のシュテファン・ホルンガッハー監督が「まるでパペットシアター(操り人形の劇場)のようなもの」と痛烈に皮肉った点については、不快感を露わに。「ドイツはメダルを見込んでいたのもしれませんが、失格は失格。誠実な仕事をしている者が、ああいった言葉を聞くのはとても不愉快なことです」と語った。そして同監督からは「現時点でなんらコンタクトはない」と明かしている。
さらにインタビュアーは「日本のタカナシの涙をあなたは見たのか?」と畳みかける。ボンチフスカ審判員は「見ました。とても難しい話なのです」と吐露し、次のように続けた。
「感情的にも、きわめて困難な仕事でした。技術的な側面からアプローチするのはとても簡単なのですが、今回は規則違反のスーツについてです。彼女たちにもうメダルを目ざせない、勝利は掴めないと伝えるのは本当に辛かった。ましてや何年も見てきた旧知の選手たちですから、ことさら難しかったのです」
インタビューでは「違反は1センチやそこらのレベルではなかったのです」と強調し、混合団体を前にして「代表チームのコーチ間で、互いの選手のスーツについて非難しあうところがあった」とも話したボンチフスカ審判員。「少し(この騒動から)離れたい」と本音も漏れたが、さすがにそういうわけにはいかないだろうか。
構成●THE DIGEST編集部
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2月7日に行なわれた同競技で、日本の第1ジャンパーとして登場した高梨。着用したスーツの太もも周りが2センチ大きかったとされ、ポイントが無効になった。だが、その後も違反者が続出する異例の事態に発展。女子ノーマルヒルで銀メダリストを獲得したカタリナ・アルトハウス(ドイツ)にシリエ・オプセット、アンナ オーディン・ストロム(ともにノルウェー)、ダニエラ イラシュコ・シュトルツ(オーストリア)と合計5選手、いずれも女子選手に厳しい裁定が下されたのだ。
今大会の女子ジャンプ競技において、マテリアルコントロール(道具の規定チェック)の責任者を務めていたのが、国際スキー連盟(FIS)の役員でもあるボンチフスカ氏だ。現地水曜日、すでに母国ポーランドに帰国していた同氏を地元メディア『Super Express』が直撃した。
インタビュアーに「あっという間に世界的な有名人になりましたね」と振られると、「インターネットの情報を見ないようにはしていますが、どうしても友人や家族から話が伝わってくる。酷い嵐のようです」と訴え、「とりわけ失格処分となった国々から厳しい意見が出ていると推測します」と答えた。
そのうえで、日本代表チームが示した真摯なリアクションに対して「日本人は文句のひとつも言わない。間違いを認め、ちゃんと謝罪をしてくれます。これ以上なんら問題にはならないだろうと思います」とコメント。一方でドイツなど他の3か国に関しては、「日本とは状況が違います。彼らは結果を引き出すために、なにが起こったのかを徹底的に問い詰めます。それはとても感情的なものなのです」と説明した。
ドイツ代表のシュテファン・ホルンガッハー監督が「まるでパペットシアター(操り人形の劇場)のようなもの」と痛烈に皮肉った点については、不快感を露わに。「ドイツはメダルを見込んでいたのもしれませんが、失格は失格。誠実な仕事をしている者が、ああいった言葉を聞くのはとても不愉快なことです」と語った。そして同監督からは「現時点でなんらコンタクトはない」と明かしている。
さらにインタビュアーは「日本のタカナシの涙をあなたは見たのか?」と畳みかける。ボンチフスカ審判員は「見ました。とても難しい話なのです」と吐露し、次のように続けた。
「感情的にも、きわめて困難な仕事でした。技術的な側面からアプローチするのはとても簡単なのですが、今回は規則違反のスーツについてです。彼女たちにもうメダルを目ざせない、勝利は掴めないと伝えるのは本当に辛かった。ましてや何年も見てきた旧知の選手たちですから、ことさら難しかったのです」
インタビューでは「違反は1センチやそこらのレベルではなかったのです」と強調し、混合団体を前にして「代表チームのコーチ間で、互いの選手のスーツについて非難しあうところがあった」とも話したボンチフスカ審判員。「少し(この騒動から)離れたい」と本音も漏れたが、さすがにそういうわけにはいかないだろうか。
構成●THE DIGEST編集部
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