過酷なダブルヘッダーで鮮やかな連勝を飾った。

　２月12日、北京五輪・女子カーリングは１次リーグの第３戦と第４戦を消化。日本代表のロコ・ソラーレは午前にデンマーク戦に臨み、最終エンドに藤澤五月のスーパーショットで２点差をひっくり返して8-7の快勝を収めると、夜のROC（ロシア・オリンピック委員会）との一戦でも序盤に３点差を付けられながら、粘り強いリカバリーで10－5の逆転勝利を収めた。

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　いまや代名詞とも言えるドラマチックな展開で３連勝を決め込み、通算成績を３勝１敗として暫定２位に浮上している。

　逞しいまでのチーム力を見せつけたROC戦。試合終了直後に大粒の涙を流したのがセカンドの鈴木夕湖だ。リードの吉田夕梨花が抱きしめ、サードの吉田知那美とスキップの藤澤も駆け寄って円陣を組み、もらい泣きする場面が映し出された。

　最終エンドの８投目で日本の勝利を決定づけるショットを放った鈴木だが、試合トータルでのショット率は66％と苦しんだ。フラッシュインタビューでは「とりあえずショットが決まらなくて……。本当に辛かったんですけど、みんなが助けてくれて、本当にみんなに感謝したいです」と涙の理由を笑顔で明かし、安堵の表情を浮かべた。

  　この日のアイスは難敵だったようで、吉田夕は「試合に勝ったというよりは、アイスに勝ったというか、いままでで一番難しかった。前半３ダウンまで行って大変だったけど、チームで戻ってこれて、最後勝ち切れたことが良かったと思います」とコメント。吉田知も「掴みどころのないアイスでしたね。気合で押し切りました」と力を込めた。

　そして藤澤は「今日のアイスが一番難しかったけど、しっかり攻略できるように、みんなで試行錯誤しながら戦いました」と語り、「ゆうみ（鈴木）のショット率がそんなに良くなかった。でもそれがあったからこそ、ちな（吉田知）だったり私だったりのショットが繋がって決め切れた」と鈴木への愛あるフォローを忘れなかった。「私以外の３人がたくさんスイープしてくれて、ショットを決めてくれた。チーム全員で勝ち取った勝利だなと思います」と胸を張った。

　ロコ・ソラーレは日曜日が休養日で、ふたたび月曜日にはダブルヘッダーに臨む。開催国で好調を維持する中国、そして前回の平昌五輪で死闘を演じた宿敵・韓国との重要な２連戦だ。女子カーリングは10チーム総当たりの１次リーグを経て、上位４チームが準決勝に進むレギュレーションとなっている。

構成●THE DIGEST編集部

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