２月15日に行なわれた北京五輪フィギュアスケート女子シングルのショートプログラム（SP）で、ロシアオリンピック委員会（ROC）のカミラ・ワリエワが、82.16点を記録して首位となった。

【PHOTO】北京五輪で輝け！冬のスポーツシーンを彩る「美女トップアスリート」たちを一挙紹介！

　昨年12月のロシア選手権後のドーピング検査で採取された検体から禁止薬物トリメタジジンが検出され、ドーピング違反が問われた15歳は、前日にスポーツ仲裁裁判所（CAS）の裁定で出場が認められていた。

　その出場が世界中で物議を醸したなかで、淡い紫の衣装を身に繕ったワリエワは「イン・メモリアム」の曲に合わせて演技。冒頭のトリプルアクセルは着氷が乱れたものの、３回転フリップと３回転ルッツ＋トゥループを決め、スピンやステップも最高評価のレベル４を得る華麗なパフォーマンスを披露。堂々の首位発進を切った。

　だが、依然として禁止薬物に手を染めた彼女の出場に不服を唱える人は多い。元米国代表のアシュリー・ワグナーは自身のツイッターで、「ここで戦うべき選手たちが隠れてしまう。見ているだけで、とても腹立たしい」と憤慨した。
  　さらに同じくツイッターで不満を募らせた元カナダ代表のメーガン・デュハメル氏は、「この女子のイベントは見たくない。そのものが悪ふざけのようだ」言い放ち、「ミスした彼女と大きなミスがない他選手との明らかな違いは、ドーピングによる10点のアドバンテージというわけだね。フィギュアスケートって理にかなっているね」と皮肉った。

　ワリエワが上位３位以内に入った場合は、フラワーセレモニー（今回はマスコットセレモニー）およびメダル授与式は行なわないと決まっている今大会。渦中の15歳は、この勢いでフリースケーティング（FS）も制し、異例のメダル授与式無しとなるのか。決戦は17日だ。

構成●THE DIGEST編集部

【北京五輪PHOTO】衣装も個性爆発！ フィギュア女子SPで演技した30人全員の華やかな姿を一挙見せ！

【北京五輪PHOTO】ショートプログラムで首位！ロシアが誇る逸材カミラ・ワリエワ

【関連記事】ワリエワの母親、弁護士が新たな主張！ 陽性判定の原因は「心臓疾患のある祖父と同じグラスを使用したこと」