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格闘技・プロレス

US王座防衛失敗。SANADAに痛恨の敗戦も棚橋弘至が「すぐ取り返してやるよ」と笑った理由とは【新日本】

どら増田

2022.02.20

苦悶の表情を浮かべて下がっていく棚橋。しかし、その闘志は消えていない。(C)新日本プロレス

苦悶の表情を浮かべて下がっていく棚橋。しかし、その闘志は消えていない。(C)新日本プロレス

 2月19日、新日本プロレスは、『新春黄金シリーズ』北海きたえーる2連戦初戦を開催。その初日となったこの日のメインイベントではIWGP USヘビー級王者の棚橋弘至にSANADAが挑戦した。
【動画】互いに一歩も引かない攻防! 棚橋弘至が見せた渾身の闘いをチェック

 試合は、棚橋が戦前から望んでいたレスリングによるバチバチの攻防戦が繰り広げられた。そのなかで、“エース”が繰り出した渾身のハイフライフローをかわしたSANADAが、コーナーブリッジで3カウントを奪取。新日本マットで念願のシングル王座初戴冠を果たした。

 試合後に「ここのリングに上がって7年、やっとシングルのタイトルが獲れました。まず棚さんにリスペクトです。棚さんとだったら、いつでもどこでもやってもいいかなと思います」と感慨深げに語ったSANADAはバックステージでも、「獲ったばっかりであんまり考えられないですけど」と前置きし、自身の野望を口にした。

「今はなかなか海外に行けない状況なので、それだったら日本でも世界に名がある人はたくさんいるので、そういう人たちとこのベルトの価値を一緒に上げていったらいいんじゃないかなと思ってます。ちっと今はそれしか思いつかないですね」

 一方、完敗を喫した棚橋はヤングライオン二人に肩を借りてコメントスペースに現れると、床に寝転がり「ああ、悔しい!俺がミス、大きなミス、致命的なミスをしたわけないし、していないのに負けてしまった」と吐露。そのうえで、「戦法は良かった。ヒザからいってハイフライで仕留める。それは良かった。ただ前哨戦がしっかりあったからこそ、俺たちみたいなタイプは大変だったけど、水を得た魚のような活きがいい、活き活きとしたやりがいがあった」と悔しさを滲ませながらも、一定の満足感を口にした。
 
 しかし、「ただ、あのベルトは俺がアメリカから持ってきたものだから。何勝手に日本で王座交代してんだよって、このままだと言われてしまう。近い将来、もっと状況が良くなって、会場にたくさんファンが来てくれて、新日本プロレスの歴史が続けていけるならば、USヘビーの歴代王者に俺もいたし、SANADAもいた…なんつってね!」と笑みを浮かべると、スッと立ち上がり、「すぐ取り返してやるよ!」と宣言した。

「アメリカから俺が持ってきたんだ。しばらくは俺の自由にさせてもらうから」

 そうリベンジを誓った棚橋。昨年末から「USととことん向き合う」と話してきたエースは、アメリカでの防衛ロードを描きながら、1.5東京ドーム大会でKENTAとのノーDQマッチを制して、このタイトルを奪還している。それだけに初防衛戦で明け渡してしまったからといって、他のタイトルに目標を変えることは考えられないようだ。

 SANADAと棚橋のレスリング合戦はまだまだ始まったばかりである。

◆新日本プロレス◆
『新春黄金シリーズ』
2022年2月19日
北海道・北海道立総合体育センター 北海きたえーる
観衆 2068人
▼IWGP USヘビー級選手権試合(60分1本勝負)
<王者>●棚橋弘至(29分26秒 オコーナーブリッジ)SANADA○<挑戦者>
※棚橋が初防衛に失敗、SANADAが第13代王者となる。

文●どら増田

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