格闘技・プロレス

「イノウエたちはより完成されている」メキシコ人記者がカネロの“世界最強説”に異論! 「もっと考慮されるべき」と物申す

THE DIGEST編集部

2022.03.18

世界屈指の実力派として知られるカネロ(左)。そのパフォーマンスが井上(右)らと比較された。(C)Getty Images

 メキシコが誇る名ファイターに、思わぬ非難が飛んでいる。

 批判の矛先が向けられたのは、昨年11月に世界スーパーミドル級の4団体統一を果たした"カネロ"ことWBAスーパー&WBC&WBO王者のサウル・アルバレス(メキシコ)だ。
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 プロキャリア通算57勝(39KO)2分け1敗と圧倒的戦績が如実に物語るように、その実力は疑いようがない。米老舗ボクシング誌『The Ring Magazine』のパウンド・フォー・パウンドでも幾度となく世界1位の座に選ばれている。

 しかし、そんな絶対王者を「彼が世界ナンバーワンだというのはよく検証するべきものだ」と痛烈に皮肉るのが、米スポーツ専門放送局『ESPN』のメキシコ人ジャーナリスト、デイビット・ファイテルソン氏だ。
 

 以前からアルバレスに対して、物申してきた同氏は、母国のYouTubeチャンネル「Fino Boxing」のインタビューで「彼の実力のすべてを否定するわけじゃない」と前置きしたうえで、「パウンド・フォー・パウンドにおいて最高というには、もっと考慮されるべきだ」と苦言を呈した。

「最高を決めるのは、さまざまな側面から決めるべきなんだ。そう考えた時に、カネロがすべての側面を持っているかどうかは怪しいね。私はテレンス・クロフォード、オレクサンドル・ウシク、ナオヤ・イノウエが好きだ。彼らはカネロよりもずっと完成されたボクサーだ」

 日本のモンスターを含め、世界屈指のハードパンチャーたちの名を列挙した。いずれも、アルバレスにも勝るとも劣らない猛者たちだ。さらにファイテルソン氏は、こうも続けている。

「私は彼がもっと高みを目指せると思っている。だからこそ、現状はもどかしいんだ」

 来る5月7日にWBA世界ライトヘビー級スーパー王者ディミトリー・ビボル(ロシア)と対戦予定となっているアルバレス。はたして、31歳の名手は、ファイテルソン氏の批判を覆す完勝を収められるだろうか。

構成●THE DIGEST編集部
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