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「F1に希望をもたらす若者」角田裕毅とミックの飛躍に海外メディアが期待!トスト代表も「ワイルドな日本人」「賢いドライバー」と彼らに賛辞

THE DIGEST編集部

2022.03.18

同期の角田(左)とミック(右)の活躍に期待するものは多い。アルファタウリのトスト代表もその一人だ。(C)Getty Images

 間もなく2022年F1世界選手権が開幕するが、2年目を迎える2人のドライバーに少なからぬ注目が集まっている。

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 思い起こせば昨季、角田裕毅(アルファタウリ)、ミック・シューマッハー、ニキータ・マゼピン(ともにハース)の3人が最高峰レースに昇格し、ほとんどマシンに慣れる機会を得られないまま戦いに臨むことを強いられ、それぞれ苦労を伴う1年を過ごしたが、その中で様々な経験を積むこととなった。

 今季、ロシアのウクライナ侵攻に端を発し、ハースがメインスポンサー「ウラルカリ」との契約を発揮したことからマゼピンはシートを失い、「2021年組」は2人だけで2年目のシーズンを迎えることとなったが、ともに才能の高さを認められているだけに、新レギュレーション下の新たなF1で飛躍を遂げる可能性もある。
 
 ブラジルの総合メディア『terra』もこの日独のタレントに注目。「F1への適応は簡単ではなく、昇格してすぐに成功を収めるドライバーはほとんどいない中で、2021年に難しい1年を過ごしたミックとツノダだが、2022年は才能を発揮するチャンスがある」と期待を寄せている。

 昨季、F2を制してF1に昇格した「皇帝二世」は、ルーキーイヤーは明らかにハースのマシンが他チームと比べて性能が劣ったため、ほぼ全てのレースで後方を走ることを余儀なくされたものの、その中でもチームメイトを大きく上回り、時折、ウィリアムズの前を走るなど、車から持てる力以上のものを引き出したことで、彼に高い評価を下す海外メディアも少なくなかった。

 ただ、『terra』は「不安定な車を駆りながらトルコGP(予選Q2に進出して14番手)などで小さな成功を収めたとはいえ、一方で幾度もクラッシュを喫して合計400万ユーロ(約5億2000万円)もの修理費用をチームに強いたという事実を正当化することはできない」と指摘している。特に今季はチームの予算の上限が引き下げられており、クラッシュは絶対に避けなければならない。

 今季について同メディアは、ケビン・マグヌッセンというベテランをチームメイトに持つことがポジティブに働くと見ており、またF3、F2ともにシーズン2年目でタイトルを獲得したという過去も、彼への期待を高める要素だと指摘。そして何より、合同テストで上位のタイムを計測するなど、競争力が高まっていることを示したことで、バーレーンGPでの彼のパフォーマンスに対する興味は高まる一方だという。