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SP首位の坂本花織に「20年前のスケート」と“重鎮”タラソワは苦言! ロシア勢が出ていたら「1位のチャンスはなかった」

THE DIGEST編集部

2022.03.25

SP自己ベストを叩き出し、堂々の首位発進を決めた坂本。しかし、ロシアの重鎮からは厳しい見解がなされている。(C)Getty Images

 フランスのモンペリエで開催されている世界フィギュアスケート選手権。連日、トップスケーターたちの熱い演技が繰り広げられるなか、現地時間3月23日の女子シングルショートプログラム(SP)を首位で発進したのが、北京五輪で銅メダルを手にした坂本花織だ。

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 ウクライナ侵攻の影響で強豪ロシア勢が欠場となるなか、金メダル最有力と目されている坂本。冒頭のダブルアクセルに続いて3回転ルッツ、3回転フリップ+3回転トゥループをおると、その後もスピード感のあるスケーティングを披露し、80・32点という自己最高スコアで期待に応えた。

 しかし、欠場を余儀なくされたロシア・フィギュア界からは不満の声も少なくない。坂本のSPの内容に対し、国内屈指の名伯楽として知られるタチアナ・タラソワ氏は、「もし私たちの選手が氷上に立っていたら、彼女が1位を取るチャンスはなかっただろう」と酷評した。24日に母国メディア『sportrbc.ru』が報じている。

 坂本の演技について「滑った選手のなかで一番上手だった」と認めながらも、「すべてを綺麗にこなしたが、あれは20年前のスケートだ」と言い放ったタラソワ氏は、「すべてのエレメンツがなされたが、最も難度の高いものはなかった」とキッパリ。厳しい言葉とともに、坂本のスケーティングを振り返っている。

 一方、出場を果たせなかったロシア勢の現状については、「私たちの選手は最高難度をこなし、技術的な完成度を高めようとしている」と強調。「彼女たちは間違いなく1位になれただろう。日本の彼女も上手に滑っていたが、もちろん高いレベルではない」と怒りを滲ませた。

 さまざまな論争が巻き起こるなか、出場選手たちはタラソワ氏を見返すような滑りを見せられるだろうか。25日に行なわれるフリースケーティング(FS)からも目が離せない。

構成●THE DIGEST編集部

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