開幕が目前に迫る『世界フィギュアスケート選手権』（３月21～27日／フランス・モンペリエ）だが、今年は多くの注目スケーターが欠場する異例の事態となっている。

【北京五輪PHOTO】坂本花織、樋口新葉が魅せる！ エキシビションも個性豊かに舞ったシェルバコワ、トゥルソワら女子シングルの選手たち

　まず、今大会に登場する北京五輪の金メダリストは、アイスダンスのガブリエラ・パパダキス＆ギヨーム・シゼロン組（フランス）のみだ。国際スケート連盟（ISU）がロシア勢の除外を決定しているため、女子シングルのアンナ・シェルバコワは参加できず。加えて、男子シングルのネイサン・チェン（アメリカ）、ペアのウェンジン・スイ＆ツォン・ハン（中国）も出場しない。

　こうした状況を受け、現地時間３月18日にカナダ公共放送『CBC』は、「これまで見たことのないような大会になるだろう」と特集記事で言及。なかでも女子シングル、ペアの２種目に関しては、「ロシア、中国勢のスケーター欠場により、最も影響を受けるだろう」と伝えている。
　加えて記事内では、ペアに出場するヴァネッサ・ジェームス＆エリック・ラドフォード（カナダ）のコメントを紹介。ロシア勢に同情を示しつつも、出場禁止を支持するジェームスは、「世界選手権や五輪で１枚だったワイルドカードが、今は３、４枚と増えていてちょっと面白い」と前向きにも捉えているようだ。

　一方でパートナーのラドフォードは、「（今年の）世界選手権に勝っても、『最高のスケーターたちがいないのだから、真の世界チャンピオンではない』と言う人もいるだろう」と懸念を示しつつ、「私のなか、そして他の多くの人のなかでも、彼らのことは世界チャンピオンであってほしいと願っている」と語った。

　今大会の男子シングルでは、ソチ、平昌五輪２連覇の羽生結弦（ANA）もケガを理由に欠場している。トップ選手が相次いで不在となるなか、はたしてどのような大会となるのだろうか――。

構成●THE DIGEST編集部

【関連記事】やっぱり休養する!? 北京五輪で銀メダルのトゥルソワが気になる“今後”に言及！「気持ちの切り替えが難しい」

【北京五輪PHOTO】号泣するワリエワ…さまざまな感情が交錯する、女子シングル「キス＆クライ」の様子を一挙紹介！

【関連記事】「二流大会だ」シェルバコワ＆トゥルソワ不在の世界選手権に露紙が不満！「４回転のオンパレードは期待しない方がいい」