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「彼女の名は“完璧”と同義」ドーピング疑惑に揺れたワリエワの圧巻フリーに絶賛の嵐! 本人は「活力と助けに感謝」と涙

THE DIGEST編集部

2022.03.28

国内大会で復活を遂げたワリエワ。だがドーピング問題はいまだ調査中で解決したわけではない。(C)Getty Images

 現地時間3月27日、ロシア・フィギュアスケートの国内対抗戦「チャンネル・ワン杯」が最終日を迎え、女子フリーに北京五輪でドーピング疑惑に揺れたカミラ・ワリエワが登場。前日のショートプログラムでノーミスのパフォーマンスを披露していた15歳は、この日も名曲「ボレロ」に合わせて完璧な演技。173・88点をマークし、総合257・51点を叩き出した。
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 冒頭で4回転トウループを軽やかに成功させると、その後はトリプルアクセルこそ封印したものの全6回のジャンプをすべて着氷。難易度の高いステップやスピンを決め、終盤になっても疲れを見せることなく叙情たっぷりに演じ切った。ド派手なガッツポーズで喜びを爆発させると、満員のスタンドからは万雷の拍手。恩師であるエテリ・トゥトベリーゼ氏とも笑顔で厚い抱擁を交わした。

 レポーターとしてワリエワを迎え入れたのが、平昌五輪銀メダリストのエフゲニア・メドベージェワだ。「カミラ、あなたはクールで愛くるしくて、本当に優雅だった」と話してマイクを向けると、ワリエワは感涙を拭いながら、「アイスリンクに戻ってこられて幸せです。この大会に救われたし、最高の雰囲気でした」と答え、「元気がなかった私に活力を与え、助けになってくれたことに感謝します」と続けた。

 スポーツメディア『Sport24』の取材に応じた、元五輪ペア金メダリストのマキシム・トランコフ氏はそのパフォーマンスを「圧倒的だったね。彼女の名前は"完璧"という言葉と同義だよ」と絶賛。さらに名コーチとして君臨するタチアナ・タラソワ氏も「カミラは私たちの宝。美しい演技だった」と褒め称えた。
 

 それでも、総合トップに立ったのは北京五輪金メダルのアンナ・シェルバコワだった。フリーで176・12点を出して総合259・02点とし、ワリエワをわずかに上回った。しかし今大会は対抗戦のため、女子シングルでの表彰式等は行なわれない。赤チームと青チームに分かれた対戦で、前者を率いたシェルバコワは自身のハイスコアで、優勝へと導いた格好だ。

 ロシア勢が除外された世界選手権に対抗して開催されたチャンネル・ワン杯。シェルバコワは「世界選手権と比べるのは違うと思う。この大会はまったくの別物です」とやんわり否定し、「誰とも競った意識はありません。選手もお客さんも楽しめたことが何より嬉しいし、意義があると思います」と語った。

構成●THE DIGEST編集部

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