専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
フィギュア

「我々の金メダルを奪うつもりだ」トゥトベリーゼ右腕が“ロシア追放”と“ワリエワ問題”に憤慨!「20年は歳を取った」

THE DIGEST編集部

2022.03.31

フィギュア団体優勝を決めて喜ぶROC代表チーム。だがこの翌日、ワリエワ(中央)のドーピング疑惑が明るみとなる。(C)Getty Images

フィギュア団体優勝を決めて喜ぶROC代表チーム。だがこの翌日、ワリエワ(中央)のドーピング疑惑が明るみとなる。(C)Getty Images

 平昌五輪・女子フィギュアスケートで金メダルのアリーナ・ザギトワに続いて、北京五輪でも教え子のアンナ・シェルバコワが優勝を飾った。ロシア国内で比類なき指導者として君臨する、エテル・トゥトベリーゼ氏が全幅の信頼を寄せるのがその右腕、アレクセイ・ゼレズニアコフ氏だ。
【北京五輪PHOTO】号泣するワリエワ…さまざまな感情が交錯する、女子シングル「キス&クライ」の様子を一挙紹介!

 これまで数多の名手を育て上げてきた振付師が、ロシア・メディア『Metaratings』の取材に応えた。何をおいても声を荒げたのが、指導するカミラ・ワリエワのドーピング問題に対してである。ゼレズニアコフ氏は北京五輪期間中に沸き上がった一大騒動を「きっと何かの手違いだ。カミラはドーピングなどしないし、する必要もない」と断じ、次のように語っている。

「オリンピック中のカミラへの仕打ちは酷いものだった。ひどく落胆しているのが分かったし、家族や友人、そして数百万のファンによって彼女は救われ、ようやくいまでは悪い夢だったと捉えられるようになった。あのような少女が、世界とはどれほど残酷で不当なものかを体験したんだ。精神的に20年は歳を取ったんじゃないか。彼女にとって良い未来が訪れると期待したいが、まだ予断は許さない」

 さらにスポーツ界からロシア代表団が除外されている点にも触れ、「スポーツと政治が分離されるべきなのは言うまでもないが、ロシアとロシア国民への憎しみは増長するばかりだ」と憤慨する。「締め出しはどれくらい続くと思うか?」と問われると、「難しい質問だけど、最低でも2年は続くんじゃないか。もしそれ以上になるなら、選手たちはモチベーションを完全に失うだろう。もはや神のみぞ知るだ」と答えた。
 

 そして、ワリエワのドーピング問題が決着を見ないなか、ROC(ロシア・オリンピック委員会)代表チームは北京五輪の団体金メダルを授与されていない。ゼレズニアコフ氏はこれに関しても悲観的で、「彼ら(IOC)は我々から金メダルを奪うつもりだよ。政治的な問題が大きな影響を与えている。剥奪しないと“ロシア人が勝者だ”って認めることになるからね」と皮肉を込めた。

 ともに仕事をするトゥトベリーゼ氏には亡命説が流れるなど、一時は周囲が騒がしくなったが、先日行われた国内対抗戦「チャンネル・ワン杯」では、ゼレズニアコフ氏らとともに元気な姿を見せていた。

構成●THE DIGEST編集部

【関連画像】北京五輪で涙を浮かべるワリエワとコーチのトゥトベリーゼ氏

【PHOTO】北京五輪で輝け!冬のスポーツシーンを彩る「美女トップアスリート」たちを一挙紹介!

【関連記事】「ロシア人よ、頭を上げろ!」怒れるプルシェンコが強烈な愛国心を吐露!「人種差別をやめるんだ」

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号