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「彼女と連絡が取れなくなった」プルシェンコがウクライナ代表を追放された女子選手との“音信不通”を明かす

THE DIGEST編集部

2022.04.09

シャボトワの受け入れを表明したプルシェンコ氏だが、肩透かしを食らった格好だ。(C)Getty Images

シャボトワの受け入れを表明したプルシェンコ氏だが、肩透かしを食らった格好だ。(C)Getty Images

 ロシア・フィギュアスケート界の“皇帝”こと、エフゲニー・プルシェンコ氏が地元メディア『Sport24』の取材に応え、ひとつの心配事を吐露した。
【関連画像】北京五輪・女子シングルでリンクを舞う、16歳のシャボトワ

 現地3月24日、ウクライナ・スケート連盟は同国の女子フィギュアスケート代表選手で、北京五輪にも出場したアナスタシア・シャボトワを代表チームから除外すると発表した。問題視されたのは、ロシア人としての誇りを熱く語るプルシェンコ氏のSNS動画に「いいね!」を押した行為だ。モスクワ生まれのシャボトワは2019年にウクライナに国籍を変更。現在16歳で、ウクライナ選手権を3連覇中だった。

 その一報を受けてアクションを起こしたのがほかでもない、プルシェンコ氏本人だ。「こんなことが起きていたとは知らなかったな。でも彼女をロシア代表に迎えられるのなら嬉しいよ。いつでも準備OKさ」と、自身が主宰するアカデミー「エンジェルス・オブ・プルシェンコ」で受け入れる姿勢を表明した。

 しかしながら、あれから2週間が経ってもシャボトワは行方知らずなのだという。プルシェンコ氏は『Sport24』に対して、「不幸にもアナスタシアとは連絡が取れなくなってしまったんだ。もちろん彼女をサポートする気持ちに変わりはないが、新しい情報はひとつもない状況でね」と懸念を示した。
 

 ウクライナへの国籍変更前、シャボトワはロシア国内でのドーピングに関する問題発言で大バッシングを浴び、逃げるように国外退避した経緯がある。さらに北京五輪期間中もドーピング問題で揺れたROC(ロシア・オリンピック協会)代表、カミラ・ワリエワへの支持をSNS上で宣言するなど、ウクライナ連盟を刺激し続けていた。

『Sport24』は「2月下旬の段階でシャボトワはキエフにいて、早急に国外退避しようと試みていた」と報じている。一方でシャボトワは北京五輪後のメディア取材のなかで「私の母国語はウクライナ語です」と語り、連盟発表では生まれがモスクワとなっているが、「キエフです」とコメント。代表チームからの除外が決まった直後にもインスタグラムを更新し、「私の立場はこれまでもこれからも変わりません。世界とは戦争がなく、人びとの恐怖や死がないものであるべきです」と、スタンスを明確にしてもいた。

 いずれにせよ選手本人はロシアに戻る意思は明かしておらず、他国へ避難している可能性も十分にある。

構成●THE DIGEST編集部

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