イングランドのシェフィールドで開催されているスヌーカーの世界選手権。現地時間4月22日、2回戦で勝利したジャック・リソフスキー(英国)は、試合後にひとつの事実を明かした。ベストに付けようと考えていたウクライナ国旗が問題視され、大会運営サイドから外すように求められていたというのだ。
【関連画像】胸に“ウクライナ国旗”のバッジを付けて取材に応えるリソフスキー
しかしながら、リソフスキーは納得がいかなかった。ロシア軍のウクライナ侵攻を受けて、ウクライナの国家と国民を支援する行動の一環だ。しかもリソフスキーの祖父はウクライナ出身で、特別な想いがある。3月に行なわれた国際大会でもウクライナ国旗のバッジを付けて臨んだが、いっさいのお咎めはなかった。
世界ランキング14位の30歳は英公共放送『BBC』の取材に応え、「誰もがウクライナ支援に賛成しているじゃないか。なぜ身に着けるのがダメなんだ! まるで理解できないよ」と首を傾げる。「彼らの言い分は、僕がウクライナ人じゃないからだ、ってことらしい。僕の中には確実にウクライナ人としての大切なルーツがあるんだけどね……」と話して、肩を落とした。
大会を主催する世界スヌーカー・ツアーは「国際大会を開催するにあたって、我々は政治的に中立な立場を堅持してきた。世界選手権が政治的なプラットフォームになってはいけない」と説明し、そのうえで「我々はいかなる侵略行為に対しても強く反対する。そして、我々の想いと祈りは現在もウクライナで苦しんでいる人びと共にある」と続けた。
とはいえ、リソフスキーにはひとつのプランがあるようだ。現地土曜日に彼は優勝候補のニール・ロバートソン(オーストラリア)とベスト8の座を懸けて闘う。「もしニールに勝てたなら、(ウクライナの)国旗をなんとかピックアップして、アリーナで振りたいね」と明かした。このコメント通りの行動に出れば、運営側からペナルティーが科される公算が高いが──。はたして、いかなる結末を迎えるだろうか。
ロシアのスポーツメディア『Sport 24』もこのニュースを興味深く取り上げている。「世界スヌーカー・ツアーはしっかりとスポーツと政治を分離できているようだ」と皮肉を込めつつ、「リソフスキーがウクライナ国旗を会場で振りかざしたなら、即座に厳罰が下されて然りだ」と力を込めた。
構成●THE DIGEST編集部
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しかしながら、リソフスキーは納得がいかなかった。ロシア軍のウクライナ侵攻を受けて、ウクライナの国家と国民を支援する行動の一環だ。しかもリソフスキーの祖父はウクライナ出身で、特別な想いがある。3月に行なわれた国際大会でもウクライナ国旗のバッジを付けて臨んだが、いっさいのお咎めはなかった。
世界ランキング14位の30歳は英公共放送『BBC』の取材に応え、「誰もがウクライナ支援に賛成しているじゃないか。なぜ身に着けるのがダメなんだ! まるで理解できないよ」と首を傾げる。「彼らの言い分は、僕がウクライナ人じゃないからだ、ってことらしい。僕の中には確実にウクライナ人としての大切なルーツがあるんだけどね……」と話して、肩を落とした。
大会を主催する世界スヌーカー・ツアーは「国際大会を開催するにあたって、我々は政治的に中立な立場を堅持してきた。世界選手権が政治的なプラットフォームになってはいけない」と説明し、そのうえで「我々はいかなる侵略行為に対しても強く反対する。そして、我々の想いと祈りは現在もウクライナで苦しんでいる人びと共にある」と続けた。
とはいえ、リソフスキーにはひとつのプランがあるようだ。現地土曜日に彼は優勝候補のニール・ロバートソン(オーストラリア)とベスト8の座を懸けて闘う。「もしニールに勝てたなら、(ウクライナの)国旗をなんとかピックアップして、アリーナで振りたいね」と明かした。このコメント通りの行動に出れば、運営側からペナルティーが科される公算が高いが──。はたして、いかなる結末を迎えるだろうか。
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