大一番を前に"モンスター"の凄まじさを示すさまざまなエピソードが掘り起こされている。6月7日にさいたまスーパーアリーナにてボクシングWBCバンタム級王者ノニト・ドネア(フィリピン)との3団体統一戦を迎えるWBAスーパー&IBF世界バンタム級統一王者の井上尚弥(大橋)のそれだ。
井上本人が「こんなにワクワクするのは久しぶり」と語るドネアとの約3年ぶりのリマッチの注目度は計り知れない。各国メディアでは連日のように当人たちのコメントはもちろん、試合に向けた予想などが展開されている。
そのなかで29歳の日本人戦士の強さを示すエピソードを回想したのが、英スポーツ専門ラジオ局『talk SPORT』だ。井上の現況について「ドネアとの再戦に向けて万全だ」と論じる彼らが、現地時間6月5日に紹介したのは、2019年5月のワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)バンタム級準決勝で、当時IBF王者だったエマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)との対戦時に起きたワンシーンだ。
当時両陣営は、戦前から緊張状態にあった。というのも、直前に行なわれた公開練習を井上の父・真吾氏が視察した際に、ロドリゲスのトレーナーであるウィリアム・クルーズ氏が左手で突き飛ばす暴挙に出ていたからだった。
ただ、敵陣営の暴挙が井上の闘志に火をつけていた。後に「この時は腹立たしくて、絶対にぶっ倒してやろうと思っていた」と語ったチャンプは、"事実上の決勝戦"と言われた一戦で、2回に3度のダウンを奪って圧勝。ロドリゲスに反撃の余地を与えずに決着をつけていたのだ。
この時の衝撃について『talk SPORT』は「この時のイノウエは父の仇討ちを果たすために、いつも以上の強さを見せた。『ナオヤ・イノウエの家族に手を出すと痛い目に遭う。その覚悟がないのなら手を出してはいけない』。日本の"モンスター"はロドリゲスにその教訓をまざまざと相手に叩き込んだのである」と振り返っている。
構成●THE DIGEST編集部
井上本人が「こんなにワクワクするのは久しぶり」と語るドネアとの約3年ぶりのリマッチの注目度は計り知れない。各国メディアでは連日のように当人たちのコメントはもちろん、試合に向けた予想などが展開されている。
そのなかで29歳の日本人戦士の強さを示すエピソードを回想したのが、英スポーツ専門ラジオ局『talk SPORT』だ。井上の現況について「ドネアとの再戦に向けて万全だ」と論じる彼らが、現地時間6月5日に紹介したのは、2019年5月のワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)バンタム級準決勝で、当時IBF王者だったエマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)との対戦時に起きたワンシーンだ。
当時両陣営は、戦前から緊張状態にあった。というのも、直前に行なわれた公開練習を井上の父・真吾氏が視察した際に、ロドリゲスのトレーナーであるウィリアム・クルーズ氏が左手で突き飛ばす暴挙に出ていたからだった。
ただ、敵陣営の暴挙が井上の闘志に火をつけていた。後に「この時は腹立たしくて、絶対にぶっ倒してやろうと思っていた」と語ったチャンプは、"事実上の決勝戦"と言われた一戦で、2回に3度のダウンを奪って圧勝。ロドリゲスに反撃の余地を与えずに決着をつけていたのだ。
この時の衝撃について『talk SPORT』は「この時のイノウエは父の仇討ちを果たすために、いつも以上の強さを見せた。『ナオヤ・イノウエの家族に手を出すと痛い目に遭う。その覚悟がないのなら手を出してはいけない』。日本の"モンスター"はロドリゲスにその教訓をまざまざと相手に叩き込んだのである」と振り返っている。
構成●THE DIGEST編集部