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「史上最高のプログラム」ドイツ人記者が羽生結弦の“永遠に色褪せない”SPを回想「本当に素晴らしい」

THE DIGEST編集部

2022.07.21

ストックホルムで開催された世界選手権での羽生。この時の演技は今も多くの人々に大きな印象を残している。(C)Getty Images

 7月19日、フィギュアスケート選手の羽生結弦が記者会見を開き、今後は競技会には参加せず、プロに転向する意思を明らかにした。

 この一報は世界にも広く報じられており、様々な反響を呼んだ。そのなかでも興味深かったのが、ドイツのテレビ局『SPORTSCHAU』のダニエル・ワイス記者だ。フィギュア担当として日夜情報を発信する同氏は、「2014年と2018年にオリンピックを制したスターは、競技会からの引退を『全く悲しくない』と述べた。今後も4回転半ジャンプの成功を目指すという。まだ夢は終わっていないようだ」と伝えた。

 長年、羽生選手を追いかけていたというワイス記者は、「羽生はフィギュアスケート史上最高のショートプログラム(SP)を持っている」と称え、2021年に開催されたフィギュアスケート世界選手権で披露されたSPを「本当に素晴らしいもの」と絶賛している。

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 当時、羽生が披露した『Let Me Entertain You』では、4回転サルコー、4回転+3回転トゥループ、トリプルアクセルをきっちり決め、音楽にのせて氷上を舞った。演技を終えて満足そうな表情を浮かべる羽生の姿も印象深い演技だ。

 ゆえにワイス記者は、こうも語っている。

「ストックホルムの世界選手権で披露された彼のショートプログラムは、たとえ最終的にアメリカのネイサン・チェンにタイトルが渡ったとしても、決して忘れられることはないだろう。フィギュアスケート史上最高のSPだ。

 スタースケーターは、コロナ禍後初の世界選手権で、このSPを実施するにあたり『とても緊張していた』と述べた。ただ、この時すでに彼は将来を見据え、『フィギュアスケートを競技会のものではなく、もう一段階上のレベルに持っていきたい』と語っていた。羽生は最近、アイスショーに出演していた。これからも仕事を続けていくことを決めた彼の未来は、もう始まっているのだ」

 羽生は記者会見で「引退というのが好きではない。今後は、プロのアスリートとしてさらなる進化を遂げたい」と何度も繰り返した。たとえその舞台が競技会ではなくても、稀代のスケーターは己の新たな道を切り開いていくのだろう。その姿を、海外の記者も期待しつつ、見守っているといえそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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