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フィギュア

露スポーツ界が“招集令状”の乱発に激震! 皇帝プルシェンコは「私なら喜んで受け取るよ。逃げも隠れもしない」と断言

THE DIGEST編集部

2022.10.01

もし軍に招集されたら、喜んで応じると断言したプルシェンコ氏。愛国精神は揺らがない。(C)Russian Look/AFLO

もし軍に招集されたら、喜んで応じると断言したプルシェンコ氏。愛国精神は揺らがない。(C)Russian Look/AFLO

 ロシア・スポーツ界が激しく揺れている。ウラジーミル・プーチン大統領が膠着するウクライナ侵攻作戦の打開を図って、およそ30万人の部分動員令を発動。これに伴って、トップレベルのアスリートたちにも続々と招集令状が届いているのだ。
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 サッカーの元ロシア代表MFディニヤル・ビリャレトディノフ氏(37歳)、現役フィギュアスケーターのドミトリー・アリエフ(23歳)とマカール・イグナトフ(22歳)、総合格闘技家のウラジーミル・ミネフ(32歳)、そしてボクシングの元世界ヘビー級王者であるニコライ・ワルエフ氏(49歳)といった面々のほか、ウインタースポーツの新旧代表選手や実力者たちにも令状が届いているという。

 選手によって受け止め方はさまざまだ。ワルエフ氏が「来週にでも入隊するよ」とテレグラムで明かす一方で、ビリャレトディノフ氏の父親は「法律上は35歳以下が招集対象のはず。息子は37歳だ。どこか矛盾がある」と、選抜になんらかの誤りが生じていると指摘する。さらにアリエフとイグナトフの招集に関しては、ロシア・フィギュアスケート連盟が反発。国のスポーツ省を通じて、両選手の動員延期を求めている。

 そんななか、ウクライナ侵攻が始まって以降、常にプーチン大統領とロシア軍を支持してきたエフゲニー・プルシェンコ氏が国内メディア『Sport Express』の取材に応じた。2006年トリノ五輪の男子フィギュアスケートで金メダルに輝いた“皇帝”は、あくまで仮定の話として、もし手元に招集令状が届いたらどうするかと問われて、次のように回答した。

「事態はいま、切迫している。ただ令状が届いたからといって、すぐに前線へ送られるわけじゃない。しっかりと準備する時間がもらえるはずで、パニックになる必要はないし、私は逃げも隠れもしないよ。残念だけど、とてもたくさんのひとが(国外へ)去った。私には看過できない事実だ。

 私はなにがあってもノボゴルスクの自宅にいるよ。令状が来たならばどこにも逃げたりせず、流れに乗るだけだ。私たちは子どもたちと彼らの未来を守らなければいけない。これが私の考えであり、ぜひともみんなに聞いてもらいたい」
 

 現地木曜日には、ロシア・オリンピック委員会のアナスタシア・ダビドワ事務局長(39歳)が国外逃亡したとのニュースが世界を駆け巡った。五輪のアーティスティック・スイミングで合計5個の金メダルを獲得した女帝も、部分動員令を回避するために大胆な行動に出たとの見方が強まっている。

 国際大会からの締め出しに加えて、トップアスリートたちの徴兵というショックに見舞われているロシア・スポーツ界。今後、その地盤沈下にさらなる拍車がかかりそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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