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「最高のクリスマスイブ」“かなだい”が悲願の全日本初V!“やってしまった”終盤の転倒には「気合が足りなかった」【フィギュア】

湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

2022.12.24

”かなだい”の愛称で親しまれる村元(左)と高橋(右)は悲願の全日本初優勝を飾った。写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

 最高のクリスマスプレゼントを二人で掴み取った。

 12月24日、フィギュアスケート全日本選手権のアイスダンスフリーダンスが行なわれ、"かなだい"の愛称で親しまれる村元哉中&高橋大輔が悲願の全日本初優勝を飾った。21日の前日練習で高橋は「最高のクリスマスイブにします」と優勝宣言しており、まさに有言実行。最高のクリスマスイブになった。
【動画】「応援ありがとうございました!」全日本初Vの"かなだい"をチェック

 リズムダンスを首位で終え、フリーダンスは最終滑走6組目で登場した村元&高橋組は大歓声のなか登場した。フリーは幾多の名スケーターらが演じた名作『オペラ座の怪人』。怪人ファントムと歌姫クリスティーヌの悲哀に満ちた世界観を見事に表現した。

 ツイズル、ステーショナリー・リフト、コレオグラフィックなど要素を着実にこなし、"かなだい"が会場をオペラ座の劇場のような雰囲気に変えていく。

 だが、演技終盤で高橋がバランスを崩してしまい、村元の身体を支えきれず転倒してしまう。演技後、高橋は思わず顔を覆い、「やっちゃった」とつぶやいた。

 落ち込む高橋を村元は勇気づけ、祈るように得点発表を待つ。フリーの得点108.91点、合計186.61点で、二人の祈りは届き、悲願の全日本初優勝を決めた。
 
「最後やってしまったという感じ。めちゃくちゃ喜びたかったけど、嬉しいけど悔しい。(村元を)上げきれずに踏ん張ったんですけど、引っかかってしまって。気合が足りなかったですね」(高橋)

「目標として優勝ができたので良かったです。私は最高のクリスマスイブになりました」(村元)

 高橋はシングルとして全日本3連覇を含め、5度優勝しており、シングル&アイスダンスの2つのカテゴリーで同大会を制したのは史上初になる。

「自分にとって2つのカテゴリーで全日本を優勝するのは嬉しいこと。シングルのときにはアイスダンスで表彰台の真ん中に乗るとは全く思わなかった。36歳になってもまだまだ成長できるんだなと実感できました。いいクリスマスになりましたね」

"かなだい"がまた1つ、日本アイスダンス界に新たな1ページを刻んだ。

取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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