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格闘技・プロレス

「イノウエはパワーを保てるのか」井上尚弥の初黒星の予想も? 米識者間でフルトン戦への意見は二分「倒せる力はある」

THE DIGEST編集部

2023.02.17

スーパーバンタム級でのタイトルマッチの実現が囁かれている井上とフルトン。稀代のハードパンチャーでもある両雄の大一番には早くも期待が高まっている。写真:AP/アフロ、(C)Getty Images

スーパーバンタム級でのタイトルマッチの実現が囁かれている井上とフルトン。稀代のハードパンチャーでもある両雄の大一番には早くも期待が高まっている。写真:AP/アフロ、(C)Getty Images

 昨年12月に、アジア人史上初となる4団体統一を果たした井上尚弥(大橋)。バンタム級で文字通り敵なしの強さを誇った29歳の日本人に対する注目度は高まる一方だ。

 去る1月13日には、バンタム級で獲得した4本のベルトを返上し、スーパーバンタム級への転向を表明。その会見の場で「ここから先が本当の戦いになる」と宣言した井上の次なる相手が誰になるのか、ボクシングの本場アメリカでも小さくない注目を集めていた。

 そうしたなかで、「合意報道」が飛び出し、対戦が有力視されているのが、WBC&WBO世界スーパーバンタム級統一王者のスティーブン・フルトン(米国)である。プロキャリア21戦無敗(8KO)とこちらも図抜けた戦績を残してきた28歳は、キャリアで初となる国外試合の相手として、井上にターゲットを絞ったとされている。

 すでに両陣営が詳細を詰める段階にあると報じられる井上とフルトン。その一戦に対しては、すでに米メディアや識者などからさまざまな予想がされている。

 過去3階級で圧倒的な力強さを見せてきた井上を有利と見る声も少なくない。一方で苦戦をすると予想する識者たちもいる。IBF世界ウェルター級暫定王者ジャロン・エニス(米国)の父親で、トレーナーも務めるボージー・エニス氏は、米ボクシング専門YouTubeチャンネル『YSM Sports Media』で「フルトンが打ち負かすと思う」と断言。そして、階級上げによって井上に生じうる懸念材料を指摘した。
 
「フルトンは、相手がどんなスタイルでも適応できる。コーナーから正しい情報を得られる限り、彼は大丈夫だろう。特定のスタイルでのみ試合をするボクサーもいるからね。だが、イノウエは階級を上げても、あのパワーを保てるのか見てみないと分からない。もしかすると保てないかもしれないぞ。アウトボクシングで、彼(イノウエ)にやりたいことをやらせないことがカギだろうね」

 現役トレーナーとして鋭い意見を飛ばしたB・エニス氏。一方で稀代のハードパンチャーとして名を馳せる井上の勝利を推挙する者もいる。「イノウエの前に立ち続けたら、さすがの彼でも傷めつけられると思う」と語ったのは、元WBA&WBCスーパーバンタム級王者で、フルトンとの対戦経験があるブランドン・フィゲロア(米国)だ。

 21年の対戦(判定負け)でフルトンの凄みを熟知するフィゲロアは、米専門メディア『Fight Hype』の公式YouTubeチャンネルで「フルトンは高い技術があってとても賢い。素晴らしい試合になる」と名勝負を予想しながらも、「イノウエはリング上で自分が何をすべきかをしっかりと理解している。フルトンを倒せるだけの力を持っている。彼(フルトン)にチャンスがあるとすれば、アウトボクシング出来るかどうかだ」と指摘した。

 早くも巷では意見が分かれている感がある井上とフルトンのマッチアップ。いまだ正式発表はないが、両雄の激突に対する期待値は日増しに高まっている。

構成●THE DIGEST編集部

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