現地2月16日、米国男子ゴルフのジェネシス招待に昨年の全英オープン以来、タイガー・ウッズ（米国）が約７カ月ぶりに復帰した。連日の日没サスペンデッドとなり、２日目終了時点でウッズは暫定60位。予選通過圏内につけている。

　ツアー通算82勝を誇るウッズ。しかし華麗な戦績に彩られたレジェンドは現在、自身が犯した“ある行為”がもとで批判の矛先となっている。

　問題の場面は第１ラウンド9番のティーショット後に起きた。ウッズは同じ組で周るジャスティン・トーマス（米国）に、女性用生理用品のタンポンを突然手渡した。驚いたトーマスは即座にタンポンを投げ捨てると、ウッズはそれを笑い、トーマスの肩を両手で抱きしめた後、二人は並んで歩き出したが、ウッズがタンポンを手渡したシーンがばっちり中継映像で流され、大炎上となってしまっているのだ。

　ラウンド後、ウッズは「私が何らかの形で誰かを不快にさせたのなら、申し訳なかった。いつもお互いにイタズラを仕掛けるんだ」と謝罪。「面白いゲームのつもりだったが、明らかにそのようには受け取られませんでした」と説明したが、米国メディアやSNSでは批判の声がいま現在も殺到している。

　このタンポン渡しは男性たちの間で「君は女の子みたいなボールを打つんだね」と、長年使われてきたジョークで、女性を見下す行為だと指摘されている。ウッズの“悪ふざけ”はSNSを中心に瞬く間に広まり「女性を侮辱する行為」「性差別的だ」などの批判が止まず、鎮火する気配がない。

　17日には、米紙『USA Today』のクリスティーヌ・ブレナン記者も怒り心頭の記事を掲載。「10代の娘を持つ47歳のタイガー・ウッズが古いイタズラを再現している」と綴り、ウッズの行為は愚の骨頂だと断じている。
  　一方で、ウッズの行為を擁護する人物もいる。モデルもこなし「世界で最もセクシーな元プロゴルファー」と言われるペイジ・スピラナックさんだ。

　彼女は自身のツイッターに「もし、この件でタイガーをキャンセルしようとする人がいたら、暴動になるわね。面白いわ」と投稿。加えて彼女は、ウッズの騒動を逆手にとり、次のような提案をPGAツアーに呈している。

「タイガーとタンポンに激怒する女性たちではなく、彼女たちが実際に役立つアイデアを提供してくれることを望みます。例えば、PGAツアーと組んで、ゴルフコースで生理用品を無料で提供するようなキャンペーンをすること。ほとんどのゴルフ場には生理用品がなく、長時間のラウンドでは困ることがあります」

　元プロゴルファーだからこその視点だが、はたして案は主催者の耳に届くのだろうか。そして、思わぬ形でツアー復帰戦の話題を多方面に振りまいているウッズ。軽はずみな行為が引き起こした騒動の行方が気になるところだ。

構成●THE DIGEST編集部

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