稀代のスーパースターが見せたジョークは、周囲の反感を買い、批判の声が集中している。

　物議を醸しているのは、現地２月16日に行なわれた米ゴルフのジェニシス招待第1日のラウンド中に、タイガー・ウッズ（米国）が同伴競技者に振る舞った“冗談”だった。

　レジェンドからすれば、同業者への何気ない行為だったのかもしれない。９番ホールで同組のジャスティン・トーマス（米国）が第1打を放った直後に、歩き出したウッズは左手でトーマスに何かを握らせた。これが女性用生理用品だったのである。

　手渡されたタンポンの正体に思わず驚いたトーマスが、その場に投げ捨てる。すると、しばらくして2人は笑いながら肩を抱き合って第2打に向かっていった。一見すると仲睦まじい光景にも思えるが、同シーンが中継映像に映り込むと、ウッズに批判が殺到した。

　これに本人は「彼は友人だ。だから楽しんでいたんだ。誰かを怒らせてしまったとしたら、それは申し訳ない。でも、そんな意図はなかった」と釈明したが、これでますます火に油を注いだような状態に。47歳になるレジェンドの行動に対する波紋を広げている。
  　英衛星放送『Sky Sports』はSNSで集まった「これはひどい」「もはや不憫」といったコメント紹介したうえで「ラウンド中にやるべきではない軽率な行動だ」と指摘。また、ドイツ誌『Der Spiegel』も「女性蔑視の冗談はあまりに時代遅れであり、タイガーへの反応はすぐさま噴出した」とした。

　また、母国内でもウッズの振る舞いには懐疑的な声が相次いだ。米紙『USA Today』のクリスティーヌ・ブレナン記者は、こう論じている。

「47歳で、しかも娘もいるのに。そんな父親がいまだに未熟な男子小学生のように性差別的なタンポンを使った悪ふざけをするなんて。スポーツが好きな娘を応援する何百万人もの父親の大半は、自分たちが愛し、長い時間をかけて応援している娘たちを貶めるような幼稚ないたずらからは卒業しているはず」

　一体なぜウッズはタンポンを使ったジョークに走ったのか。そして、どこから持ってきたのかは謎だ。いずれにしても、「私たちはイタズラをいつもやっている。そのようには見えなかったのかもしれないが、私たちの間では違う」とした彼に対する批判はしばらく収まる気配がない。

構成●THE DIGEST編集部

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