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角田裕毅、計量で「チャンスが台無しに」。それでもトスト代表は「2025年にレッドブル昇格の準備が整う」と太鼓判

THE DIGEST編集部

2023.04.02

今季3戦目で上々のレース運びを披露した角田。本人も「良かったです」と前向きに振り返っている。(C)Getty Images

 F1第3戦オーストラリア・グランプリは4月1日に予選が行なわれ、アルファタウリの角田裕毅は今季最高の12番手につけた。

 最終準備の場となるフリー走行3回目では22周回を重ねて全体の16番手となる1分18秒901のベストタイムを計測した角田は、Q1ではアップデートされたフロアを使用した同僚ニック・デ・フリースに0.021秒下回る(1分18秒471)も、セルジオ・ペレス(レッドブル)がコースアウトで離脱。これに助けられる形でぎりぎり15番手に入り、開幕戦バーレーンGP以来の突破を果たした。

 続くQ2、時間とともに路面コンディションが良くなるなか、角田は最後に2アタックを行なう予定だったが、ピット内でのFIA(国際自動車連盟)による車両の計量に手間取って1アタックへの変更を余儀なくされ、1分18秒099のベストタイムは10番手のアレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)に0.338秒届かず。Q3進出はならなかった。
 
 角田はチームの公式サイトを通して、「良かったです。セッションを通してペースを上手く上げ、最大限のパフォーマンスを車から引き出しました。Q1は15番手とまずまずの順位で、ラップごとに進歩できました。続くQ2では、プッシュラップを2周行なう予定でしたが、残念ながら計量により、2周目は走ることができませんでした。フライングラップが1周だけだったことを考えれば、ラップだけでなく、チームによってパフォーマンスが上がったことを嬉しく思っています」と、予選を振り返っている。

 決勝については「楽しみです。ロングランのテストは全くしていませんが、ポイントを獲得するために、車の力を最大限引き出すことを目指します」と意気込みを明かした。また、彼はF1公式サイト『F1.com』では「今日のやれたことに対しては非常に満足しています。計量で2度のアタックができませんでした。これは理想的ではなく、コンディションも難しかったですが、それを乗り切ることができました」と語った。

 また、手間取ってしまった計量には、「フラストレーションが溜まりました。最初、軽量のための計測器にうまく乗れず、さらにおかしな状況になりました。これで、2アタックを行なうチャンスは台無しになってしまいました。それでも、僕は満足しています」と説明。そして、ポイント獲得に向けて「明らかに可能性はあります。特に、このコースでは我々の車は順調です。目標を達成できるよう、最適な準備をします」と自信を示している。
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「我々にまだ競争力がないのは、彼のせいではない」