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格闘技・プロレス

堂々デビューだ! 那須川天心、ボクシング転向初戦で判定勝ち。図抜けたセンスで与那覇を寄せ付けず

THE DIGEST編集部

2023.04.08

ボクシングでのデビュー戦のリングに上がった那須川。写真:山口フィニート裕朗/アフロ

ボクシングでのデビュー戦のリングに上がった那須川。写真:山口フィニート裕朗/アフロ

 キック界で異彩を放ってきた若武者が、“新たな舞台”で堂々たるデビューを飾った。

 4月8日、東京は有明アリーナにて『PRIME VIDEO PRESENTS LIVE BOXING 4』が開催され、21年4月にプロボクサーに転向を発表した那須川天心(帝拳)が、日本バンタム級4位の与那覇勇気(真正)とスーパーバンタム級6回戦で激突。6回判定勝ちを収めた。

 キックボクシングで42戦無敗(28KO)という圧倒的な成績を残し、ボクシング界に殴り込んできた那須川。銀色に染め上げた坊主頭に、絞り切ったシャープな身体つきで、お馴染みのテーマ曲「止まらないHa~Ha」(矢沢永吉)に合わせて入場してきた24歳は立ち上がりから的確なストレートとジャブのコンビネーションで主導権を握る。そして、パワーでやや上回る与那覇をスピードで凌駕していく。
 
 緊張感を漂わせた両雄が拳を出し合った一戦。那須川はキックボクシング時代にも異彩を放ったステップワークと類まれな反射神経で相手をいなし始めていた2回にダウンを奪取。その勢いのまま、独特なリズムで与那覇に決定打を許さずに押し込むと、キックボクシング時代に経験がなかった4ラウンド以降も手数を落とさずに試合を進行し、要所で顔面にカウンターを炸裂。着実にダメージを与えていった。

 常に相手の虚をつく攻撃を展開し、優位に立ち続けた那須川。5回にはノーガード戦法で、相手の攻撃を誘い出すような動きを見せた「天才」は、右の目尻から出血していた与那覇を最後の最後まで攻め続けた。そして、判定の結果、3-0で勝利を手にした。

 このデビュー戦に向けては「リスクしかない。そこに立ち向かうっていう姿を、この歳で見せられるって言うのはマジで幸せでしかない」「KOで勝ちます。新人なので」と意気込んでいた那須川。プロボクシング界での経験で上回る相手との“ビッグマッチ”を公言通りにはいかなかったものの、才能を見せつける形で完勝した。

構成●THE DIGEST編集部

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