専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
格闘技・プロレス

“最強対決”に敗れた米ボクサーのスポーツマンシップに反響拡大! 舌戦を繰り広げた勝者を称える言動に「100満点の所作」

THE DIGEST編集部

2023.04.23

試合直後にはうつろな表情で、敗戦に対する失意を露わにしたガルシア。しかし、彼は会見では潔く勝者を称えた。(C)Getty Images

試合直後にはうつろな表情で、敗戦に対する失意を露わにしたガルシア。しかし、彼は会見では潔く勝者を称えた。(C)Getty Images

 文字通りの激闘を終えたファイターが見せた振る舞いが話題となっている。

 キッカケとなったのは、現地4月22日にアメリカはラスベガスのT-モバイルアリーナで行なわれたボクシングの世界3階級制覇王者で現WBA世界ライト級正規王者ガーボンタ・デービス(米国)と同級1位ライアン・ガルシア(米国)の一戦だ。

 ともにキャリア無敗を誇る実力派によるメガマッチは2回に強烈なカウンターでダウンを奪ったデービスが支配。7回にガルシアが「呼吸ができなかった」と振り返った強烈なボディーを効かせてカウントアウト。鮮やかなKO勝ちで大一番を制した。

 世間が注目した一戦で期待以上のハイレベルな闘いを繰り広げた両雄。試合前には壮絶な舌戦を繰り広げ、デービスが「たいしたファイターじゃない。周りは連中はあいつの屍を拾うことになるぜ」と語気を強めれば、ガルシアも「彼は『おやすみなさい』って床に倒れて眠る」と反攻。互いを“口撃”し、緊張感を高めていた。

 ただ、ふたりはトップファイター。勝負に決着がつけばノーサイドだ。試合直後に行なわれた会見に揃って登壇すると、心温まるようなやり取りを交わした。
 
 会見の最中にガルシアが自らの携帯電話をデービスに差し出して連絡先を求めると、さらに敵陣営には「ありがとう」と握手を敢行。咄嗟にリスペクトを示されたデービスも「お前は本当に良い闘いをしていた」と笑顔で応じた。

 その後に「凄いパンチをもらった。リカバーするのが難しかった」と振り返ったガルシアは、「この期に及んで言い訳なんかはしたくない。タンク(デービスの愛称)は素晴らしいファイターで、僕は彼に脱帽するしかない」と漏らし、改めて“最強”のライバルに対する想いを語った。

「一日の終わりはすべて愛だ。偉大なファイターとリングに立てたことを光栄に思うし、彼をとても尊敬しているよ」

 無論、各国のファンもボクシング界きっての名手が見せたスポーツマンシップに驚きと、惜しみない賛辞を送った。米スポーツ専門局『ESPN』が当該シーンをSNSで公開すると、「競争は競争。終われば、友情と尊敬が生まれる」「最後まで史上最高の戦いだ」「100点満点の所作」「これだから強い戦士でいられるんだ」とコメントが殺到。依然として反響が広まっている。

構成●THE DIGEST編集部

【関連記事】「誰も知らないだろうけど」井上尚弥への“過小評価”に鉄腕タイソンが異論! フルトン戦は「アメージングな闘いになる」

【関連記事】「この世には桁違いが存在する」元世界2階級王者が井上尚弥のフルトン戦圧勝を予想! “異能”パッキャオとの比較も

【関連記事】「イノウエは舐められてる」23戦無敗の元王者が井上尚弥の異能ぶりに最敬礼! “パッキャオ級”の強さに脱帽「規格外だ」
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号