５月６日、平塚総合体育館で開催された卓球の『第４回パリ五輪日本代表選考会』で、東京五輪で金、銀、銅と３つのメダルを獲得した伊藤美誠（スターツ）が、２回戦で敗れる波乱が起きた。

　来年のパリ五輪の出場権を懸けて、昨年から行なわれている選考レース。今回は14大会中の７つ目で、伊藤は１月の全日本選手権でベスト16で敗れるなど、４位と出遅れていた。

　山室早矢（桜丘高）にストレート勝ちを収め、２回戦に駒を進めた伊藤だが、長崎美袖（木下グループ）を相手に10-12、９-11と最初の２ゲームを落とす。そこから意地を見せ、11-６、11-９と第３、４ゲームを連取した22歳だが、第５ゲームを４-11で長崎に譲ると、最後は５-11で涙を呑んだ。

　20歳のサウスポーに敗れた日本のエースに、中国メディアも衝撃を受けている。

　ポータルサイト『捜狐』は、「今年のミマ・イトウは人並みの強さ。国内のオリンピック選考に限らず国際大会においても、2021-22シーズンとは程遠い状態だ」と論評。そして「対戦相手のミユウ・ナガサキより、イトウは知名度、実力ともに上回っていると、大会前は満場一致で有利とされていた」と、驚きの結果を伝えた。

「ナガサキは変化のあるサーブや高い攻撃力で、イトウを台から引き離した。その後、スピードの優位性が崩れ、イトウは有利なサーブでも抑え込まれて敗北を喫した」
  　なお２枠の五輪シングルス出場権を争う選考レースは、混戦模様だ。今大会前のランキングは、以下の通り。

１位　早田ひな（日本生命）　232.5ポイント
２位　木原美悠（木下グループ）　162ポイント
３位　平野美宇（木下グループ）　147ポイント
４位　伊藤美誠（スターツ）　135.5ポイント
５位　石川佳純　128ポイント　※５月１日に現役引退を表明
６位　長崎美袖（木下グループ）　108ポイント
７位　芝田沙季（ミキハウス）　107ポイント
８位　佐藤瞳（ミキハウス）　95ポイント

構成●THE DIGEST編集部

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