バレーボール

「制御不能の強さ」強豪ブラジル撃破で開幕7連勝の日本代表を海外解説者が絶賛!「クオリティと個性を見せつけた」【男子バレーVNL】

THE DIGEST編集部

2023.06.24

キャプテン石川が試合最多の27得点を挙げ、日本代表を引っ張った。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

 現地6月22日、フランス・オルレアンで開催中の国際バレーボール連盟(FIVB)が主催する男子の『ネーションズリーグ(VNL)』予選ラウンド2週目で、プール4の第3戦が行なわれた。世界ランク7位の日本代表は、同2位のブラジルと対戦。セットカウント3‐2(25-23、25-21、18-25、22-25、18-16)で同代表から30年ぶりとなる勝利を挙げて開幕7連勝を飾った。

【動画】ブラジルを撃破! 高橋藍の好プレー集

 6戦全勝で予選ラウンド単独首位を守り、連勝街道をばく進する日本代表が、この日に対戦したのは、五輪と世界選手権でそれぞれ3回、通算6個の金メダルを獲得している強豪ブラジル。キューバには敗れたが、日本の後続につける2位米国に黒星をつけた唯一のチームだ。今大会では、2016年リオ五輪金メダリストの司令塔ブルーノ・レゼンデ、アウトサイドヒッター(OH)のリカルド・ルカレッリと2週目から合流のミドルブロッカー(MB)ルーカス・サートカンプに加え、オポジット(OP)のアラン・ソウザやMBフラビオ・グアルベルトら中堅組が主力。ベテランOHイオアンディ・レアルと注目の若手OPダルラン・ソウザは招集から外れている。

 日本は、石川祐希が初めて主将として臨んだ東京五輪から昨年のVNLと世界選手権、公式戦の直近3度の対戦で全てストレート負け。今大会の快進撃を力に一矢報いるべく、OPは西田有志をベンチに留めて宮浦健人を抜てき。ほかは前日のキューバ戦と同じくOH石川と高橋藍、MB小野寺太志と山内晶大、セッター関田誠大、リベロの山本智大を先発に起用して臨んだ。
 
 試合開始から間もなく高橋藍が緩急をつけたサーブで2連続エースを決めて好発進すると、関田と山内も続き、驚愕のエース4本で序盤からブラジルに圧をかける。中盤に、今度は石川が9mラインから相手コートの左コーナーを狙い撃ちして5本目のエース。5点のビハインドを負ったブラジルは、ブルーノをベンチに下げてセッターを交代し、212cmのOPフェリペ・ホキを同時に投入して応戦するも、流れを変えるには至らない。日本はセットポイントを握った後、ミスでやや足踏みしたが、4度目のチャンスを高橋藍がブロックアウトでものにして試合を先行した。

 第2セットでも高橋藍が相手の強打をブロックで阻止して序盤に日本のギアを上げる。すると、1セット目に決定率100%で6得点を奪った石川のアタックが炸裂。5点のリードを許したブラジルはたまらずタイムアウトを取る。だが、以降も、宮浦に3枚ブロックの上を抜かれて選手たちが呆然と立ち尽くすなど、関田が仕掛ける攻撃に翻弄されて点差が開く。終盤には、石川がフェイクセットで宮浦のバックアタックを演出して見せ場を作り、リードを保ったまま高橋藍のバックアタックで白星へ王手をかけた。
 
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第3セットからブラジルは息を吹き返した...