恐るべき“モンスター”の強さに相手国のメディアも衝撃を隠せない。

　７月25日、ボクシング前４団体統一バンタム級王者の井上尚弥は、東京・有明アリーナにてWBC・WBO世界スーパーバンタム級２団体統一王者のスティーブン・フルトン（米国）と対決し、８回１分14秒TKO勝ち。WBA世界スーパーフライ級王者の井岡一翔（志成）に次ぐ日本人２人目の４階級制覇を成し遂げ、世界戦20連勝を達成した。
  　世界中のボクシングファンに衝撃を与え続ける井上だが、今回のパフォーマンスを受け、試合後には、米専門メディア『Boxing Scene』が一本の記事を掲載。「ナオヤ・イノウエは、なぜ彼がパウンド・フォー・パウンド（PFP）のベストファイターとして長年評価されてきたか、それをまたしても思い知らせた」と記し、戦いぶりを称賛している。

　決着となったのは８回、右ストレートから左フックでダウンを奪った井上が、なんとか立ち上がったフルトンに猛ラッシュを仕掛け、ここでレフェリーストップ。同メディアは、「イノウエが将来、殿堂入りするであろう驚異的なキャリアに磨きをかけ続けている」と指摘し、「２階級で統一タイトルを獲得した日本人初のボクサーだ」と快挙を伝えた。

　また、記事内で引用されているパンチスコアリングシステム『Compubox』のデータによると、井上が放ったパンチの379発中114発（30.1％）が相手にヒットし、そのうちパワーパンチの180発中70発（38.9％）が命中。一方、フルトンのパンチは223発中47発（21.1％）、うちパワーパンチが71発中24発（33.8％）という命中率にとどまったという。

　相手より２倍以上のパンチを的中させ、２つのベルトを奪取してみせた井上。勢いが止まらない“モンスター”だが、果たして今後は、どのようなファイトが見られるだろうか。新たなステージでの戦いはまだ始まったばかりだ。

構成●THE DIGEST編集部
【動画】「驚異的なキャリア」世界を震撼させた井上尚弥の衝撃KOシーン

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