7月25日に東京・有明アリーナにて行なわれたWBC・WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチにおいて、挑戦者の井上尚弥が王者のスティーブン・フルトン(米国)を8回1分14秒TKO勝ちで下し、日本人初となる2階級での王座統一の偉業を成し遂げた。井上は井岡一翔に続く日本人二人目の4階級制覇を達成し、世界戦の連勝記録を20まで伸ばした。
スーパーバンタム級デビュー戦での衝撃的な2団体制覇に、海外メディアの目は早くも井上の次なるターゲットに向かっている。フルトン戦後、リング上ではWBA・IBFの2団体統一王者のマーロン・タパレスとの4団体統一戦が選手間で合意となり、年内にもタイトルマッチが執り行なわれそうな気配だ。
米ボクシング専門サイト『The Ring』は、「もし井上がタパレスを乗り越えられれば、来年はフェザー級にステップアップすることも考えられる」として、対戦相手には井上のプロモーターであるトップランクに所属しているIBF王者のルイス・アルベルト・ロペスか、井上vsフルトン戦の前座カードで勝利したWBO王者のロベイシ・ラミレスの名が挙げられており、「どちらも優れたボクサーで、井上に新たな挑戦をもたらすことになるだろう」と言及している。
一方で米メディア『Sportingnews』のトム・グレイ記者は、フルトン戦の破壊的な勝利によって、同じように「日本のファイターには(フェザー級昇級のために)再び体重を増やすよう求める声が上がるだろう」と指摘する一方、「今のところ、私はそれに反対だ」と慎重な意見。階級を短期間で上げすぎると、井上のようなファイタータイプには「不利になる可能性がある」と、その理由を挙げている。
そして、同記者は「スーパーバンタム級には優秀な選手が何人かおり、井上がタパレスを倒せば彼らが喜ぶだろう」との見解を示す。その一人がルイス・ネリで、彼との対戦は「確実に火花が散るだろう」と大きな期待を寄せつつ、2017年と18年の山中慎介との世界バンタム級タイトルマッチではドーピング検査での禁止薬物の検出、そして体重超過での王座剥奪という過去もあり、「愛国心のある井上はリベンジして国家の誇りを取り戻すチャンスを見出しているかもしれない」などとストーリーを描いている。
また、大橋秀行会長は、タパレス戦に勝利すれば、翌年には同じスーパーバンタム級でネリのほか、やはり問題児として有名なジョンリール・カシメロとの対戦なども案として示している。気の早い話ではあるが、果たして2階級での4団体統一という偉業を成し遂げた後、井上は一体どのようなキャリアを歩んでいくことになるのだろうか。
構成●THE DIGEST編集部
【動画】世界を震撼させた井上尚弥の衝撃TKOシーン
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米ボクシング専門サイト『The Ring』は、「もし井上がタパレスを乗り越えられれば、来年はフェザー級にステップアップすることも考えられる」として、対戦相手には井上のプロモーターであるトップランクに所属しているIBF王者のルイス・アルベルト・ロペスか、井上vsフルトン戦の前座カードで勝利したWBO王者のロベイシ・ラミレスの名が挙げられており、「どちらも優れたボクサーで、井上に新たな挑戦をもたらすことになるだろう」と言及している。
一方で米メディア『Sportingnews』のトム・グレイ記者は、フルトン戦の破壊的な勝利によって、同じように「日本のファイターには(フェザー級昇級のために)再び体重を増やすよう求める声が上がるだろう」と指摘する一方、「今のところ、私はそれに反対だ」と慎重な意見。階級を短期間で上げすぎると、井上のようなファイタータイプには「不利になる可能性がある」と、その理由を挙げている。
そして、同記者は「スーパーバンタム級には優秀な選手が何人かおり、井上がタパレスを倒せば彼らが喜ぶだろう」との見解を示す。その一人がルイス・ネリで、彼との対戦は「確実に火花が散るだろう」と大きな期待を寄せつつ、2017年と18年の山中慎介との世界バンタム級タイトルマッチではドーピング検査での禁止薬物の検出、そして体重超過での王座剥奪という過去もあり、「愛国心のある井上はリベンジして国家の誇りを取り戻すチャンスを見出しているかもしれない」などとストーリーを描いている。
また、大橋秀行会長は、タパレス戦に勝利すれば、翌年には同じスーパーバンタム級でネリのほか、やはり問題児として有名なジョンリール・カシメロとの対戦なども案として示している。気の早い話ではあるが、果たして2階級での4団体統一という偉業を成し遂げた後、井上は一体どのようなキャリアを歩んでいくことになるのだろうか。
構成●THE DIGEST編集部
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