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「決勝完走率100%」「大幅な成長示した」角田裕毅の前半戦を海外メディアが高評価! 一方で同僚リカルドとの比較にシビアな見解も

THE DIGEST編集部

2023.08.16

前半戦では3ポイントを獲得した角田。後半戦でどれだけ上積みできるか。(C) Getty Images

 2023年F1世界選手権の12戦を終えた段階で、アルファタウリの角田裕毅に対してはポジティブな見方が大半を占めており、各国の多くのメディアによる前半戦ドライバー評価からもそれが窺える。

 オランダのF1専門サイト『RN365』は、10点満点の採点でこの日本人ドライバーには全体7番手タイとなる「7.5」を付与。ドライバーランキングでは17位の彼に、セルジオ・ペレス(レッドブル)、エステバン・オコン(アルピーヌ)、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)、ジョージ・ラッセル(メルセデス)と同じ評価を下した理由として、以下のように寸評を綴った。

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「アルファタウリはAT04の改善に苦戦しているが、角田はそれでも3度10位入賞を果たした。日本人ドライバーは、ミスに満ちた2シーズンを経て、今季はほとんどミスがなく、大幅な成長を示した。そのペースは際立っており、ニック・デ・フリースの欠点が隠されてしまったほどだ。そのパフォーマンスには、まだ一貫性のない部分があり、レッドブルのシート獲得を念頭に置いているなら、それを修正する必要があるが、今季ここまでライバルたちから示された敬意が、角田がどれほど大きく前進したかを証明している」

 一方、スポーツ専門チャンネル『Sky Sports』は、2025年以降のレッドブルで、誰がマックス・フェルスタッペンのチームメイトになるかを予測。ペレス、デ・フリースに代わってアルファタウリのシートを得たダニエル・リカルドの他、候補として、シャルル・ルクレール(フェラーリ)、ランド・ノリス(マクラーレン)、アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)、ピアストリ、レッドブル・ジュニアチームのリアム・ローソン(今季はスーパーフォーミュラ参戦中)とともに、角田の名も挙げ、以下のように評している。

「チャンピオンシップの順位表には反映されていないかもしれないが、角田は静かに素晴らしいシーズンを送っている。F1参戦3シーズン目で、もっと明白な評価を得るために自身の力を証明したい彼の歩みは、失望に満ち、パフォーマンスにも一貫性のないAT04によって少なからず妨げられている。アルファタウリは10チーム中最低の3ポイントしか獲得していないが、角田にとってポジティブなのは、その全てを彼自身が挙げたことだ。最も直近のものは、スパでの見事なドライビングによるものである」

「今季ここまで、決勝レースで完走率100%を誇っていることは、この23歳の信頼性が向上しており、一貫して確実に結果を出せること示している。経験豊富なリカルドが彼の隣に並ぶことは、双方にとってウィンウィンの状況だ。もし角田がこのオーストラリア人を上回ることができれば、2025年のレッドブル昇格に向けて説得力が大きく増すだろう。一方、2026年にホンダの提携先がアストンマーティンに切り替わることが、彼の未来に影響を与えるかどうかはまだ分からない」
 
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「リカルドが毎回勝つ兆候を見せているのは角田にとって心配事となるだろう」