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「不適切なキスをされた」400mハードル元世界女王が母国メディアに衝撃告白! 現役時代の”セクハラ”体験に心境変化「見方が変わった」

THE DIGEST編集部

2023.08.31

世界陸上の女子400mハードルで2度金メダルを獲得したピットマン。現役時代のセクハラ体験を告白し、物議を醸している。(C) Getty Images

世界陸上の女子400mハードルで2度金メダルを獲得したピットマン。現役時代のセクハラ体験を告白し、物議を醸している。(C) Getty Images

 元世界女王の驚きの告白が、物議を醸している。

 2003年、07年の世界陸上女子400メートルハードル金メダリストであるヤナ・ピットマン(オーストラリア)氏が、母国のテレビ番組に出演。番組内で「現役時代に指導者から不適切なキスをされていた」と衝撃的な発言をした。

 オーストラリアの公共放送局『ABC Australia』の人気トーク番組「Q+A」に出演したピットマン氏。彼女の知られざる過去が明らかになったのは、先日閉幕したサッカーFIFA女子ワールドカップ(W杯)優勝セレモニーのときに起きた騒動のディスカッションに加わったときだ。

 女子W杯決勝でイングランド代表を下し、初優勝を果たしたスペイン代表。優勝セレモニーには、同国サッカー連盟会長のルイス・ルビアレス氏が出席した。同氏はメダルを授与していた際、母国の各選手を抱きしめて頬にキスをしていたが、FWジェニファー・エルモソに対しては常識を逸脱する異常な行動を起こした。

 なんと彼女の頬にキスをした後、両手で顔をわしづかみにするようにして、唇にキスをしたのだ。この行為が大きな波紋を呼び、スペイン内外では会長の行為に怒りの声も上がった。そして25日に、ルビアレス会長は国際サッカー連盟(FIFA)から暫定的ながら90日間の活動停止処分を言い渡された。

 現在は医師であるピットマン氏は、ルビアレス会長の行動について憂慮した後、自らの経験談について語り始めた。

「私は、あるコーチに不適切にキスをされた経験があるわ。自分のコーチではなく、その人は海外のコーチでした。当時は文化的な慣習でしたから、あまり気にしていませんでしたが。今回の件をテレビで見るまでは、深く考えていなかった」
 
 同氏にキスをしてきた海外のコーチの名前は明かさなかったが、「よく知っている人で、とてもフレンドリーだった」と振り返っており、当時は被害者意識を持たなかったという。だが女子W杯の騒動を受けて、今では当時の出来事に対して「見方が変わった。まったく違った角度から今は見ているわ」と気持ちの変化があったと話している。

 ピットマン氏の告白は、母国メディアに大きく取り上げられた。豪ニュースサイト『7news』は「オーストラリアのオリンピックアスリート、ヤナ・ピットマンが”不適切な”コーチとのキスを明かす」と大々的に報じ、「FIFA女子W杯を揺るがしたキス事件の後、彼女は頭の片隅に置いてあった思い出が溢れてきた」と伝えている。

 豪シドニーに拠点を置くニュースサイト『Pedestrian』は「オリンピアンは競技中にコーチからキスをされたことがあると主張した。ピットマンは、FIFA女子W杯決勝でのルビアレス会長とエルモソの一件に端を発した。同意とセクハラを巡る現在の話題について質問された後、彼女は自身のエピソードを披露した」と説明している。

 ピットマン氏は最後に、「プロスポーツを女性にとってより安全な環境にするために、もっと多くのことをする必要がある」と感じているようで、「私たちが公の場で同意のために声を上げて立ち上がらなければ、本当に世の中の女性にとって軽い犯罪が増えていくばかりだ」と言葉に力を込めた。

構成●THE DIGEST編集部

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