勇猛果敢なブレイブブロッサムズ（日本代表の愛称）の姿に驚きの声が上がっている。

　現地９月17日、フランスで行なわれているラグビーワールドカップ（W杯）。プールDの日本代表は第２戦で前回準優勝のイングランド代表と対峙。強豪相手に前半を４点ビハインドで折り返す接戦を演じたが、後半は相手の力にねじ伏せられ、12-34で敗北を喫した。

　下馬評では圧倒的にイングランド優勢の見方が多かったが、それを覆すかのように前半は互角の展開。SO松田力也のペナルティゴールなどが決まり、１点差まで迫る場面もあった。攻守で粘りのあるラグビーを展開した日本は、9-13で前半を終える。

　後半もイングランドの反則から得たペナルティを今大会100%の成功率を誇る松田がきっちり決めて、12-13。再び１点差とすると、会場は大きく盛り上がったが、ここからラグビーの母国が底力を発揮した。

　フィジカルを前面に押し出し、徐々に試合の主導権を握ると後半16分、27分に連続トライ。41分にも、この日４つ目のトライを奪って日本を突き放した。
  　終わってみれば、優勝候補のイングランドが危なげなく快勝。２連勝を収めたが、アイルランドの日刊紙『THE IRISH TIMES』は善戦した日本代表に注目。逆にイングランド代表は、「いくつか日本のミスに助けられた」と揶揄するかのように鋭く指摘した。

　同紙は「イングランドは日本に勝利し、W杯ベスト８進出のポールポジションに立った。日本は序盤まで、２度もイングランドに１点差まで詰め寄った」と綴り、後半開始直後までイングランドを苦した日本の戦いぶりを高く評価。「イングランドは絶好の攻撃態勢にありながら、ボールをファンブルしたり、ミスパスもあった。かつスリッピーなボールに苦しみ、選手たちを苛立たせた」と苦戦した要因を分析。

　松田のペナルティで13-12と１点差に詰め寄った場面については、「焦ったイングランドは、なんとか試合をコントロールしていた。付け入るチャンスの日本だったが、相手のプレッシャーの中で攻めあぐねていた」と断じ、試合の主導権を握れなかったのが、後半に響いたと論じている。

　日本は黒星がついたとはいえ、まだ準々決勝進出の望みは絶たれていない。現地時間９月28日の第３戦は難敵サモア代表と激突。負けられない戦いは続く。

構成●THE DIGEST編集部

【PHOTO】ラグビーW杯の主役候補を大特集!! 世界に名を馳せるトッププレーヤー30選！

【PHOTO】日本代表が強豪イングランドに善戦！

【PHOTO】W杯イングランド戦に集結したラグビー日本代表サポーターを特集！