神童が衝撃の強さを披露した。

 　キックボクシングからボクシングに転向した那須川天心が９月18日、東京・有明アリーナで、メキシコのバンタム級王者ルイス・グスマンとプロ２戦目を行ない、3-0の判定勝ちを収め、デビュー２連勝を飾った。

　１ラウンドから、会場がいきなり騒然とした。開始１分ほど、電光石火のごとく那須川の左ストレートがグスマンの顎にクリーンヒット。メキシコ人ファイターから、いきなりダウンを奪った。あまりの衝撃に有明アリーナはどよめきが起きた。
　
　２、３回も支配したのは、25歳の日本人ファイターだった。ストレート、フックを繰り出して空いたボディを叩く効果的な攻撃で相手のスタミナを奪う。
  　６回にはワンツー、ボディとリズム良くパンチを浴びせると、右ストレートがグスマンの顔面を捉えたが、34歳の老練なファイターはなんとかしのぐ。７回２分20秒には、那須川の右フックがヒット。この試合、２度目のダウンを奪う。

　最終８ラウンドの終了間際には、再びグスマンの顎に強烈なパンチを当てダウンを奪ったかに思えたが、その前にゴングが鳴り、惜しくもKOとは認められず。

　それでもメキシコ人王者を終始圧倒した若武者が、プロ２戦目を完勝した。

取材・文●湯川泰佑輝（THE DIGEST編集部）

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