世界ランキング１位のトルコに逆転負けを喫した眞鍋ジャパンだが、司令塔の関菜々巳はプラスに捉えている。

　国立代々木競技場 第一体育館で開催中の『FIVBパリ五輪予選／ワールドカップバレー2023』の女子大会。９月22日、日本代表は第１セットを先取したものの、第２セット終盤に６連続失点で落とすと、第３セットも先にセットポイントを握ったが逆転。第４セットは、流れを掴めないまま12-25で奪われ、今大会初の黒星がついた。

　試合後、選手たちに笑顔はなかったものの、確かな手応えを得たようだ。関もそのひとりで、「負けてしまったんですけど、良いところもたくさんあった。自分としては凄く自信になった試合でした。ここまでの５戦と比べても、今日が一番良かった。世界ランキング１位の相手に、やってきたことを出せたセットもある。最後は出来なかったけど、出せたっていう事実は自分の自信にも繋がりました」と前向きに捉えている。
  　当然、勝ちきれなかったことに悔しさを募らせる。「相手に押され始めたところで、声が止まり、足が動かなくなって、相手に流れを掴まれてしまった。２セット目を取りきれていたら違う展開になったになったのかな」と唇を噛んだ。

　そんな彼女は「サーブは良かったと思いますし、私としては組み立ての所でも相手を見ながら途中までは出来ていたと思う」と冷静に自身のプレーを振り返ったうえで、「最後の１点を取りきるところだけだった」と日本の課題を提示した。

　24日のブラジル戦に勝てば五輪出場が決まる日本。東京五輪銀メダルの相手だけに容易に勝たせてくれないのは周知の事実だ。今や日本の司令塔としてチームを支える24歳は、「勝負強いと感じる」と相手の印象を口にしたうえで、「強豪国と当たるときは出だしで先行しないとどんどん攻め込まれてしまう。明日は１セット目の入りから頑張っていきたい」と意気込んだ。

取材・文●永野祐吏（THE DIGEST編集部）

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