バレーボール女子日本代表は、国立代々木競技場第一体育館で開催中の『FIVBパリ五輪予選/ワールドカップバレー2023』の第5戦で世界ランキング1位のトルコ代表に1-3で敗れ、パリ五輪出場の行方は24日に行なわれるブラジルとの最終戦へ持ち越された。
同ランキング8位の日本は、主将のアウトサイドヒッター(OH)古賀紗理那が、この日最初の得点に続き、1枚ブロックでいきなり主砲メリッサ・バルガスをシャットアウト。176cmのミドルブロッカー(MB)渡邊彩にもブロックで195cmのオポジット、エブラル・カラクルトの強打を阻止されたトルコは、序盤に4点ビハインドを負ったところで、たまらずタイムアウトを要求した。
【女子バレーPHOTO】世界の大エースを目指す石川真佑の厳選ショット
国際バレーボール連盟の配信サービス『Volleyball TV』の英語解説者は、この展開に、「いったい何が起きているんだ」と驚き、「ワオ、ワォ、日本が凄すぎるロケットスタート!」と声を上げた。
狙いを絞ったサーブとテンポの良い攻撃で、今年、ネーションズリーグと欧州選手権を制した女王に一度もブレークを許さず12-6。終盤の入りには最多8点差までリードを広げた。リズムを失いミスが散見する強豪を目にした解説者は、「世界1位が日本に我慢を強いられている」とコメント。終盤に点差を詰められたが、日本が圧倒する内容でセット先取に成功した。
第2セットでも日本は、リードを4点に広げて20点に乗せた。トルコのダニエル・サンタレッリ監督は、ミスを恐れて大胆なプレーを躊躇する選手たちに、「フリーボールの返球はするな。日本にチャンスを与えるだけだ。リスクを冒してもアタックを打ち切れ」とタイムアウトで指示。そこから2点差まで追い上げた相手のサーブでレセプションに大苦戦し、最終局面で5連続ブレークを許してセットを譲った。
第3セット、中盤にレセプションの安定を欠いた日本が6点を追う展開。そこで、OH和田由紀子と石川真佑、MB宮部藍梨を投入して猛攻に転じた。石川の軟打で連続得点を決められたトルコは、すぐさまタイムアウト。「ブロックが合った時に日本は強打を選択しない。守備はフェイント対応だ」と指示するも、その直後に石川が強烈なインナーアタックを叩き込んでみせた。
終盤、逆転に成功した日本は、セットポイントを握るが2度のチャンスを惜しくもモノにできず、このセットも失うことに。王手をかけたトルコに第4セットで振り切られ、パリ五輪出場は、最終日にブラジルとの直接対決で争うことになった。
ひと足先に五輪出場を決めたサンタレッリ監督は、トルコ国営放送のインタビューで、「勝利できてとても嬉しい。日本との戦いは容易ではないんだ。今回は開催地で会場は完全アウェー。それが、いつにも増して我々に困難をもたらした。1セット目を奪われた後に次のセットを取り返せたことで、日本のプレースタイルに対応できるようになった。日本は、間違いなく世界トップクラスのチームのひとつだ。今日、トルコの選手たちは集中力を切らさずにプレーしてくれたと思う」とコメント。昨年の世界選手権でセルビア代表を2連覇へ導いた名将が日本を強豪レベルと認め、勝敗を分けたのは第2セットだったと明かした。
もちろん敗れたことは不本意であるが、トルコ戦の戦いぶりは火の鳥NIPPONの成長と飛躍を証明した。世界1位から笑顔を奪い、敗戦の危機に直面させたパフォーマンスで、残る1枚の切符をつかみ取ってくれるはずだ。
文●佳子S.バディアーリ
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狙いを絞ったサーブとテンポの良い攻撃で、今年、ネーションズリーグと欧州選手権を制した女王に一度もブレークを許さず12-6。終盤の入りには最多8点差までリードを広げた。リズムを失いミスが散見する強豪を目にした解説者は、「世界1位が日本に我慢を強いられている」とコメント。終盤に点差を詰められたが、日本が圧倒する内容でセット先取に成功した。
第2セットでも日本は、リードを4点に広げて20点に乗せた。トルコのダニエル・サンタレッリ監督は、ミスを恐れて大胆なプレーを躊躇する選手たちに、「フリーボールの返球はするな。日本にチャンスを与えるだけだ。リスクを冒してもアタックを打ち切れ」とタイムアウトで指示。そこから2点差まで追い上げた相手のサーブでレセプションに大苦戦し、最終局面で5連続ブレークを許してセットを譲った。
第3セット、中盤にレセプションの安定を欠いた日本が6点を追う展開。そこで、OH和田由紀子と石川真佑、MB宮部藍梨を投入して猛攻に転じた。石川の軟打で連続得点を決められたトルコは、すぐさまタイムアウト。「ブロックが合った時に日本は強打を選択しない。守備はフェイント対応だ」と指示するも、その直後に石川が強烈なインナーアタックを叩き込んでみせた。
終盤、逆転に成功した日本は、セットポイントを握るが2度のチャンスを惜しくもモノにできず、このセットも失うことに。王手をかけたトルコに第4セットで振り切られ、パリ五輪出場は、最終日にブラジルとの直接対決で争うことになった。
ひと足先に五輪出場を決めたサンタレッリ監督は、トルコ国営放送のインタビューで、「勝利できてとても嬉しい。日本との戦いは容易ではないんだ。今回は開催地で会場は完全アウェー。それが、いつにも増して我々に困難をもたらした。1セット目を奪われた後に次のセットを取り返せたことで、日本のプレースタイルに対応できるようになった。日本は、間違いなく世界トップクラスのチームのひとつだ。今日、トルコの選手たちは集中力を切らさずにプレーしてくれたと思う」とコメント。昨年の世界選手権でセルビア代表を2連覇へ導いた名将が日本を強豪レベルと認め、勝敗を分けたのは第2セットだったと明かした。
もちろん敗れたことは不本意であるが、トルコ戦の戦いぶりは火の鳥NIPPONの成長と飛躍を証明した。世界1位から笑顔を奪い、敗戦の危機に直面させたパフォーマンスで、残る1枚の切符をつかみ取ってくれるはずだ。
文●佳子S.バディアーリ
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