「勝てるセッターになりたい」

　パリ五輪切符を掴みかけていた日本女子バレーだが、最後の２試合でするりとチャンスを逃してしまった。『FIVBパリ五輪予選／ワールドカップバレー2023』で上位２か国の座を争っていたものの、９月24日に行なわれた最終ブラジル戦で敗れ、５勝２敗で３位に甘んじた日本。司令塔の関菜々巳は、その責任を感じているようで謝罪を口にした。

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「この試合で切符を掴むっていう、今年の目標はそれしかなかった。それができなくて応援してくださった皆様には申し訳なく思います」

　強豪を相手にまったく手も足も出なかったわけではない。「自分たちがやってきたことが機能しているときは、上のレベルの強豪国とも互角に戦えるってことが分かった試合だった」と手応えを得た。一方で「それを継続する難しさを感じた。やっぱり勝負の世界、勝たないと意味がない」と悔やむ。
  　チームを支える24歳は「去年よりブロックが見えるようになってきた」と客観的に自身を評価。さらに「（去年は）中で上がってしまう場面がたくさんあり、今でもありますが、それを自分自身が自覚して周りに助けてもらいながら、修正できるようになった」と成長ぶりを語る。

　世界ランキング１位のトルコから１セットを、さらに東京五輪銀メダルのブラジルから２セットを奪ったことで自信を得た関。来年、また一回り大きくなって戻ってきてほしい。

取材・文●永野祐吏（THE DIGEST編集部）

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