衰え知らずの圧巻パフォーマンスに脱帽だ。

　中国・杭州で開催されているアジア大会。現地９月26日に女子体操の種目別・跳馬が行なわれ、ウズベキスタン代表の“レジェンド”であるオクサナ・チュソビチナが登場した。
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　現在48歳。過去、旧ソ連時代から数えて夏季五輪に８度出場しているスペシャリストだ。五輪団体で一度、世界選手権で三度、アジア大会でも二度金メダルに輝いている。２度のアキレス腱断裂、出産、息子との闘病生活、そしてドイツへの帰化などさまざまなサイドストーリーを経て、2021年の東京五輪（予選14位）でいったんはキャリアに幕を閉じた。それでもアジア大会での金メダル奪取に意欲を燃やし、すぐさま現役復帰を宣言したのだ。

　この日の試技では合計12.949点をマークし、予選５位での決勝進出を決めた。杭州のアリーナは拍手喝采の大声援に包まれ、チュソビチナは手を振ってハートマークのジェスチャーを示しながら感謝の意を伝えた。

　中国通信社『新華社』は「最大級の衝撃と熱狂が会場を包んだ。誰もが“マ・チュウ（マは母の意）”と呼びかけ、彼女の健闘を称えた」と報じた。そのうえで、競技後のチュソビチナのインタビューも掲載。「今回のアジア大会で最も人気がある選手ですね」と振られると、「私が最年長だからでしょ？」と笑みをこぼした。そして「今日の出来に満足はしていないけど、（決勝進出という）目標は達成できたわ。かならずメダルを獲って帰りたい」と力を込めた。
  　さらに記者から「あなたは来年のパリ五輪で９度目の出場を目ざすのですか？」と問われると、「私の競技をまだまだ見続けたいとは思いませんか？」と茶目っ気たっぷりに逆質問。「もちろん現役を続けたい気持ちは強いけど、パリについて話すのはまだ早いですね。予選も勝ち抜かなければいけませんから」と話すにとどめた。

　女子跳馬の決勝は現地28日に開催される。

構成●THE DIGEST編集部

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