パリ五輪出場権を懸けた戦い『ワールドカップバレー2023』が9月30日に国立代々木競技場第一体育館で開幕。世界ランキング5位の日本代表は、同22位フィンランドとの初戦に臨むと、25-17、25-15と大差をつけ2セット連取。ストレート勝ちへの期待が高まるなか、日本はここで大きく躓いた。
【全メンバー画像】男子バレー日本代表「龍神NIPPON」14名の顔ぶれ!
第3セット以降、サーブ、スパイクでミスが相次ぎ、さらに相手ブロックにもつかまって、2セットを連続で落としたのだ。不穏なムードが漂うなか、第5セットの序盤は10-6と4点をリード。立ち直ったかと思われたが、ここから10-11と逆転を許してしまう。フィリップ・ブラン監督は、たまらず調子が上がらない石川祐希を外し、大塚達宣をコートへ送った。
頼れる絶対的エースが抜けた苦しい場面で、チームを救ったのは高橋藍の一言だ。「まだあるよ!切り替えていこう」とメンバーに声かけを行なっていたという22歳は、「勝つことにフォーカスしていた。石川選手がいないぶん、自分がやらないといけないという気持ちだった」と試合後に明かした。
気持ちを切り替えた龍神NIPPONは、14-12で先にマッチポイントを握ると、関田誠大が最後に託したのは今やチームの支柱・高橋藍のバックアタックだった。これまで「1点が欲しい場面で獲れる選手になりたい」と常々口にしてきた彼は、「最後にボールを託されたときに決め切ると、強い気持ちを持ってやっていました」と覚悟を示した。
東京五輪を経て世界最高峰のイタリアリーグを経験し、成長を遂げるスパイカー。そんな男の言動が、初戦突破へと導いた。
取材・文●永野祐吏(THE DIGEST編集部)
【画像】男子バレー界が誇る爽やかイケメン!龍神NIPPON・高橋藍を特集
【画像】主将として龍神NIPPONを引っ張る石川祐希を特集
【画像】誰にも止められない!日本のサウスポー西田有志を特集
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第3セット以降、サーブ、スパイクでミスが相次ぎ、さらに相手ブロックにもつかまって、2セットを連続で落としたのだ。不穏なムードが漂うなか、第5セットの序盤は10-6と4点をリード。立ち直ったかと思われたが、ここから10-11と逆転を許してしまう。フィリップ・ブラン監督は、たまらず調子が上がらない石川祐希を外し、大塚達宣をコートへ送った。
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