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バレーボール

「リードが無駄」世界ランク28位に”大苦戦”スタートの日本。海外メディアは酷評「追い込まれた」【男子バレー】

THE DIGEST編集部

2023.10.01

フィンランドに辛勝し、なんとか初戦をモノにした日本。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

フィンランドに辛勝し、なんとか初戦をモノにした日本。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

 苦しい船出に辛口ジャッジが下されている。

 9月30日に開幕した『FIVBパリ五輪予選/ワールドカップバレー2023』。世界ランキング5位の日本代表は、同28位のフィンランド代表と激突。フルセットの末、日本が3-2(25-17、25-15、25-27、19-25、15-12)で勝利を掴み取った。
【PHOTO】フルセットの苦戦も、髙橋藍が最多23得点!フィンランドを振り切る

 2セットを連取し、このまま日本がラクにストレート勝ち。かと思われたが、第3セットで雲行きが怪しくなる。

 中盤からフィンランドが驚異的なペースで得点を積み重ね、デュースまでもつれ込み接戦を制す。第3セット途中で上に吊るされたテレビ中継用カメラのワイヤーが切れるアクシデントが発生し約12分間の中断があったとはいえ、リズムが狂った日本は流れを取り戻せず、続く第4セットもフィンランドの勢いに押され奪われてしまう。

 追い込まれた日本は第5セット、西田有志の強烈なスパイク、高橋藍のサービスエースで流れを引き戻し、突き放す。終盤はフィンランドの驚異的な粘りに苦戦するも、最後は高橋がアタックをきっちり決めて日本がなんとか初戦をモノにした。
 
 格上の日本に予想外の善戦を見せ、あわや勝利寸前のバレーを見せたフィンランドには母国メディアからも喝采が送られている。フィンランドの大衆日刊紙『Ilta-Sanomat』は「センセーショナル! フィンランドが世界トップ5の日本を相手に見事な戦いぶりだ!」と銘打った見出しを打ち、「フィンランドは、バレーボールのオリンピック予選で本当の奇跡を起こそうとしていた」と代表チームの奮闘を称えている。

 同紙は「チーム間のパワーバランスは日本有利がより鮮明だった」と指摘するが、「開催国の日本は東京で行なわれたプールBの開幕戦を制した。敗れはしたがフィンランドは力強い戦いぶりで幕を開けた。なぜなら、日本を5セットまで追い込んだ」と完全アウェーのなか、フルセットまで持ち込んだ自国チームの戦いぶりを伝えている。

 一方、勝利したとはいえ世界ランクで格下相手に敗北寸前まで追い詰められた日本には手厳しい評価が並ぶ。

 大会公式『Volleyball World』は初日のハイライト記事を配信。冒頭から「ホスト国の日本はフィンランド相手に苦戦を強いられた」という辛辣で始まり、「世界ランキング5位のチームは2セットのリードを無駄にし、同28位の相手にフルセットまで追い込まれた」と酷評。最終的にはセットカウント3-2で勝利を収めたことを記すが、「フィンランドの見事なブロックに得点機を何度も阻まれた」と相手の高さを最後まで攻略できなかったと非難している。

 思いもしない大苦戦でスタートしたパリ五輪切符を懸けた戦い。今夜7時25分からの第2戦の相手は世界ランキング19位のエジプト代表と相まみえる。

構成●THE DIGEST編集部

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