フランスで連日激闘が繰り広げられている「ラグビーワールドカップ(W杯)2023」。大会もいよいよ後半戦を迎え、その熱気は早くも前回の日本大会を超えるほど、大きな盛り上がりを見せているようだ。
8強が出揃い、次はいよいよ負けたら終わりの一発勝負となる決勝トーナメントが現地10月14日から始まる。大会公式サイト『World Rugby』は同10日、準々決勝の組み合わせが決まった後、一本の記事を配信した。
大会主催者によると、フランス各都市に設置された最大4万人を収容できる「ラグビーヴィレッジ」(入場無料)の入場者数が、4年前に日本で開催された動員数を現時点ですでに上回っていると発表。試合を含めたトータルの入場者数は約200万人に達する見込みだとし、「記録はまだまだ伸び続ける可能性がある」と破顔一笑だ。
記事内を見ると、「残り8試合となったノックアウトマッチで、2023年フランス大会は(入場者数が)150万人を突破する勢いだ。この数字はラグビー界最大の祭典への多大な情熱を反映している」と強調。「試合の観客動員数は180万人に達し、2019年の日本大会の合計170万人を上回った」と報告している。
去る2019年日本大会の観客動員数は、トータル期間を通じて延べ170万4443人。1試合の平均観客数は3万7877人だった(ともに中止となったプール戦3試合を除く)。1次リーグでの最多観客動員は、横浜国際総合競技場で行なわれた日本代表対スコットランド代表戦の6万7666人。決勝トーナメントでの最多観客動員は決勝のイングランド代表対南アフリカ代表戦の7万103人で、これまでの同競技場の最多記録である2002年サッカーW杯決勝カードのブラジル代表対ドイツ代表戦の6万9029人を超えて、歴代トップを叩き出した。
当時はホスト国の日本が1次リーグで強豪スコットランドを破り、初の準々決勝進出を果たし、空前絶後のラグビーブームを巻き起こして観客動員に拍車をかけたのが要因のひとつだが、この日本大会は国内はもとより、世界中のラグビーファンから高い関心と注目を集めたことも評価されている。
同サイトは観客が大幅に増加した原因について、ドイツやオランダなど近隣諸国からのチケット購入者が多く、世界各地からファンが押し寄せていること。初出場を果たした南米のチリ、2007年以来2度目の出場となるポルトガルなど、国内での注目度が高い国が出場していることを挙げている。
だが、注目度だけではない。今大会は試合内容も実に興味深く、事実、強豪国が足元をすくわれる番狂わせが多く見受けられる。例えば、自国開催で初優勝を目指すフランス代表と、4回目の優勝を狙うニュージーランド代表が激突した開幕戦は、ホームの大声援を背にフランスが27-13で勝利を収め、大会史上初めてニュージーランドに1次リーグで黒星をつける、会心のスタートを切った。
さらにプールCでは、予想外の大波乱が起きた。
過去優勝2回、準優勝2回の強豪オーストラリア代表がフィジー代表に69年ぶりに敗れ、史上初めて決勝トーナメント進出を逃した。一方、4大会ぶりの出場となったポルトガル代表は、1次リーグ最終戦で史上最大のミラクルを起こした。フィジーが6点リードで迎えた78分、ポルトガルが死に物狂いで渾身のトライを決めると、しびれる状況のなかコンバージョンキックも成功。土壇場でポルトガルが24-23と大逆転し、歴史的なW杯初勝利を掴み、観客は狂喜乱舞した。
同サイトは最後に、決勝トーナメントも白熱した試合が続くことに期待を寄せたうえで、「2019年の開催国である日本が、スタジアムに特別な雰囲気を盛り上げている」とも指摘。2大会連続のベスト8進出を逃したブレイブ・ブロッサムズ(日本代表の愛称)だが、日本のラグビーファンの熱烈な応援が大会に彩りを与えていることを見逃していない。
構成●THE DIGEST編集部
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8強が出揃い、次はいよいよ負けたら終わりの一発勝負となる決勝トーナメントが現地10月14日から始まる。大会公式サイト『World Rugby』は同10日、準々決勝の組み合わせが決まった後、一本の記事を配信した。
大会主催者によると、フランス各都市に設置された最大4万人を収容できる「ラグビーヴィレッジ」(入場無料)の入場者数が、4年前に日本で開催された動員数を現時点ですでに上回っていると発表。試合を含めたトータルの入場者数は約200万人に達する見込みだとし、「記録はまだまだ伸び続ける可能性がある」と破顔一笑だ。
記事内を見ると、「残り8試合となったノックアウトマッチで、2023年フランス大会は(入場者数が)150万人を突破する勢いだ。この数字はラグビー界最大の祭典への多大な情熱を反映している」と強調。「試合の観客動員数は180万人に達し、2019年の日本大会の合計170万人を上回った」と報告している。
去る2019年日本大会の観客動員数は、トータル期間を通じて延べ170万4443人。1試合の平均観客数は3万7877人だった(ともに中止となったプール戦3試合を除く)。1次リーグでの最多観客動員は、横浜国際総合競技場で行なわれた日本代表対スコットランド代表戦の6万7666人。決勝トーナメントでの最多観客動員は決勝のイングランド代表対南アフリカ代表戦の7万103人で、これまでの同競技場の最多記録である2002年サッカーW杯決勝カードのブラジル代表対ドイツ代表戦の6万9029人を超えて、歴代トップを叩き出した。
当時はホスト国の日本が1次リーグで強豪スコットランドを破り、初の準々決勝進出を果たし、空前絶後のラグビーブームを巻き起こして観客動員に拍車をかけたのが要因のひとつだが、この日本大会は国内はもとより、世界中のラグビーファンから高い関心と注目を集めたことも評価されている。
同サイトは観客が大幅に増加した原因について、ドイツやオランダなど近隣諸国からのチケット購入者が多く、世界各地からファンが押し寄せていること。初出場を果たした南米のチリ、2007年以来2度目の出場となるポルトガルなど、国内での注目度が高い国が出場していることを挙げている。
だが、注目度だけではない。今大会は試合内容も実に興味深く、事実、強豪国が足元をすくわれる番狂わせが多く見受けられる。例えば、自国開催で初優勝を目指すフランス代表と、4回目の優勝を狙うニュージーランド代表が激突した開幕戦は、ホームの大声援を背にフランスが27-13で勝利を収め、大会史上初めてニュージーランドに1次リーグで黒星をつける、会心のスタートを切った。
さらにプールCでは、予想外の大波乱が起きた。
過去優勝2回、準優勝2回の強豪オーストラリア代表がフィジー代表に69年ぶりに敗れ、史上初めて決勝トーナメント進出を逃した。一方、4大会ぶりの出場となったポルトガル代表は、1次リーグ最終戦で史上最大のミラクルを起こした。フィジーが6点リードで迎えた78分、ポルトガルが死に物狂いで渾身のトライを決めると、しびれる状況のなかコンバージョンキックも成功。土壇場でポルトガルが24-23と大逆転し、歴史的なW杯初勝利を掴み、観客は狂喜乱舞した。
同サイトは最後に、決勝トーナメントも白熱した試合が続くことに期待を寄せたうえで、「2019年の開催国である日本が、スタジアムに特別な雰囲気を盛り上げている」とも指摘。2大会連続のベスト8進出を逃したブレイブ・ブロッサムズ(日本代表の愛称)だが、日本のラグビーファンの熱烈な応援が大会に彩りを与えていることを見逃していない。
構成●THE DIGEST編集部
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